捨てないで地域と家の歴史
-鳥取県中部地震被災地区の皆様へー
古文書などの保存についてのお願い
鳥取地域史研究会・山陰史料ネット
2016年10月25日
2016年10月21日に発生した鳥取県中部の地震で被災された皆様には、謹んで御見舞い申し上げます。
今回のような大災害では、大切な家屋や財産とともに、昔から伝 わる古い書類や手紙、書画、骨董品などの資料も痛んでしまうことが多くあります。
また、蔵や倉庫などを片付けているなかで、これまで気付かなかった古い物が見つかることもあります。
もし今後、
◇ご先祖から伝わった古い書類や道具が、今回の地震や雨等で傷んだり、こわれてしまった。
※雨などでぬれてしまったものでも、修理できる可能性が あります。ぜひご相談ください
◇お宅から古いもの(古文書、古美術品・古い書類など)が出てきた。
◇今後の古い書類や骨董品の保管について心配がある。
などの場合には地元の市町村教育委員会又は下記までご連絡くださいますよう、お願い申し上げます。
(連絡先)鳥取地域史研究会 事務局
〒680-0011 鳥取市東町2丁目124 鳥取県立博物館内
電話0857-26-8044 FAX0857-26-8041
E-mail hakubutsukan@pref.tottori.lg.jp
■「地域の文化財・歴史資料」とは
(1)古文書・和本
江戸時代までに記された、和紙に墨で書かれた文書です。冊子のもの、一枚の紙に書かれたもの、巻物など、様々な形があります。古い住宅では、これらが壁やふすまの下張り(下材)に再利用されていることもあります。
これらは、江戸時代から明治時代初めまで約300年間の地域の歴史を知るためのもっとも基本的な記録です。
(2)掛け軸・額
江戸時代および明治・大正・昭和など様々な時代のものがあります。絵画や、漢籍から引用した文章(故事成句など)が記されています。地域の文化的なレベルを知る上で重要です。
(3)手紙・はがき・日記・アルバム・賞状
明治時代以降、50年前以前の、地域の人々が残した記録です。これらは、地域の人びとの記憶とも重なり合うような「昔の暮らし」を知るための手がかりとなります。
(4)民具
古い漆器や茶碗、機械化される以前に農業や漁業、林業の現場で用いられていた道具類です。これらも、「昔の暮らし」を知るとともに、地域ごとに少しずつ形や用途が異なっており、その土地の歴史を知るために重要なものです。
*「古いもの」で判断に迷ったものは、廃棄せず、保管しておくようにしてください。追って文化財関係者が回収にうかがった際、改めて判断いたします。
本内容についてはチラシにまとめています⇒こちら(PDF)