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(よみものこーなー)
【神話】八上姫と大国主命
【神話】八上姫と大国主命
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八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
と
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
古代
(
こだい
)
―
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
が
須佐男命
(
すさのおのみこと
)
の
命令
(
めいれい
)
で
国
(
くに
)
づくりを
始
(
はじ
)
める
少
(
すこ
)
し
前
(
まえ
)
の
話
(
はなし
)
である。
神々
(
かみがみ
)
の
里
(
さと
)
出雲
(
いずも
)
で
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
の
異母
(
いぼ
)
兄弟
(
きょうだい
)
八十神
(
やそがみ
)
達
(
たち
)
は、
因幡
(
いなば
)
の
国
(
くに
)
八上
(
やかみ
)
の
郷
(
さと
)
(
現
(
げん
)
鳥取市河原町
(
とっとりしかわはらちょう
)
)に
美
(
うつく
)
しい
姫
(
ひめ
)
がいると
伝
(
つた
)
え
聞
(
き
)
き、この
八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
をめとろうと
考
(
かんが
)
えた。
八十神
(
やそがみ
)
達
(
たち
)
は、
弟
(
おとうと
)
の
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
に
八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
への
贈
(
おく
)
り
物
(
もの
)
をすべて
持
(
も
)
たせると、
弟
(
おとうと
)
を
待
(
ま
)
つことなく
因幡
(
いなば
)
の
国
(
くに
)
へと
向
(
む
)
かった。
途中
(
とちゅう
)
の
海岸
(
かいがん
)
で
傷
(
きず
)
ついた
白
(
しろ
)
ウサギが
泣
(
な
)
いていたが、
八十神
(
やそがみ
)
達
(
たち
)
はこれに
誤
(
あやま
)
った
治
(
なお
)
し
方
(
かた
)
を
教
(
おし
)
えて
笑
(
わら
)
いものにし、
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
はわけを
聞
(
き
)
いて
助
(
たす
)
けた。
さて、
先
(
さき
)
に
八上
(
やかみ
)
の
郷
(
さと
)
にたどり
着
(
つ
)
いた
八十神
(
やそがみ
)
達
(
たち
)
は
八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
に
求婚
(
きゅうこん
)
したが、ことごとく
断
(
ことわ
)
られてしまう。やがて
遅
(
おく
)
れて
着
(
つ
)
いた
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
に
八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
は「
私
(
わたし
)
の
慕
(
した
)
うお
方
(
かた
)
はあなたです」と
告
(
つ
)
げる。
姫
(
ひめ
)
は、
一目
(
いちもく
)
で
人
(
ひと
)
となりを
判断
(
はんだん
)
できる
聰明
(
そうめい
)
な
女性
(
じょせい
)
だったのだ。 この
二人
(
ふたり
)
のロマンスにちなんだ
地名
(
ちめい
)
が
河原町
(
かわらちょう
)
には
今
(
いま
)
も
残
(
のこ
)
っている。
例
(
たと
)
えば、
大国主命
(
おおくにぬしのみこと
)
が
贈
(
おく
)
り
物
(
もの
)
をつめた
袋
(
ふくろ
)
を
捨
(
す
)
てた
千代
(
せんだい
)
川
(
かわ
)
の
河原
(
かわら
)
が「
袋
(
ふくろ
)
河原
(
かわら
)
」、
恋文
(
こいぶみ
)
を
書
(
か
)
いたところが「
倭文
(
しどり
)
」。また「
円通寺
(
えんつうじ
)
」は、
二人
(
ふたり
)
が
縁
(
えん
)
を
通
(
つう
)
じた「
縁通路
(
えんつうじ
)
」に
由来
(
ゆらい
)
するとか。 ところで、その
後
(
ご
)
の
話
(
はなし
)
。
二人
(
ふたり
)
は
八上
(
やかみ
)
の
郷
(
さと
)
で
幸
(
しあわ
)
せな
結婚生活
(
けっこんせいかつ
)
をはじめ、やがて
子供
(
こども
)
をもうけた。これをきっかけに、
姫
(
ひめ
)
は
夫
(
おっと
)
とともに
出雲
(
いずも
)
に
行
(
い
)
くことになったが、そこに
待
(
ま
)
ち
受
(
う
)
けていたのは
正妻
(
せいさい
)
の
須世理
(
すせり
)
姫
(
ひめ
)
。
気性
(
きしょう
)
が
激
(
はげ
)
しく
嫉妬深
(
しっとぶか
)
い
彼女
(
かのじょ
)
と
折
(
お
)
りが
合
(
あ
)
わず、
八上
(
やかみ
)
姫
(
ひめ
)
は
子供
(
こども
)
を
残
(
のこ
)
して
因幡
(
いなば
)
へ
帰
(
かえ
)
る。
傷心
(
しょうしん
)
の
姫
(
ひめ
)
を
郷
(
さと
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
優
(
やさ
)
しく
迎
(
むか
)
える。そして、
姫
(
ひめ
)
は
死後
(
しご
)
、
売沼
(
めぬま
)
神社
(
じんじゃ
)
にまつられ、その
裏山
(
うらやま
)
にある
嶽
(
だけく
)
古墳
(
こふん
)
は、
姫
(
ひめ
)
の
墓
(
はか
)
と
伝
(
つた
)
えられている。
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