琴浦町南西部にある標高615mの山。大山火山地域のうち、東側の主要部を構成する。矢筈ヶ山(標高1,358m)から北方に甲ヶ山(1,338m)、勝田ヶ山(1,210m)を経て延びる山脈の北東端に位置する。山容は頂部が平坦な溶岩台地状の地形をなす。
山腹斜面のうち下部の山麓部は緩やかであるが、上部は柱状節理の発達した溶岩の急崖となり、東斜面の上部は垂直に近い絶壁となり、「屏風岩」と呼ばれている。この絶壁は高いところでは100m以上もある。
下部の緩斜面一帯は、浸食で崩壊した砕屑物が堆積した地形で、茶園原と呼ばれる草原となっている。山岳仏教が盛んだった頃、船上山の寺坊の僧侶たちがこのあたりで茶の湯に使うお茶を栽培していたことにちなんで名付けられた。山裾は3年に一度春に野焼きが行われ、桜の名所ともなっている。
2002発行「鳥取県文化観光事典」より抜粋