昔、長谷寺の近くのお百姓さんが田んぼに出かけてみると、稲穂が何かに食い荒らされていました。お百姓さんが村人を集めて調べてみたところ、馬のひづめの跡が残っていました。
そんなことが毎晩続き、困ったお百姓さんたちが寝ずの番をしていると、一頭の白馬が現れて畑を荒らし、長谷寺の山門の中に消えていきました。
お百姓さんたちは長谷寺の絵馬に描かれている白馬を思いだし、長谷寺のお坊さんに絵馬から馬が抜け出ないよう頼みました。お坊さんは半信半疑ながらも絵馬の鼻輪に手綱を描いてみたところ、それからは田畑が荒らされることがなくなったということです。
今でも長谷寺にはこの絵馬がかかっています。
とりっ子通信第19号より