知恵と力を結集させ、県民が主役の県政を実現するためには、県だけが情報を持って施策を決めるのではなく、県が持つ情報を分かりやすく県民に提供し、皆が情報を共有することが必要です。これまでも、例えば、商店街活性化対策、ビジネス活性化対策等について県と県民とが一緒に考え行動する「経済・雇用振興キャビネット2」を組織し、県と県民とが情報を共有した上で、当面の重要テーマに即した連携・支援策を戦略的に検討・実施するなど、皆が情報を共有するための取組を行ってきています。
皆が情報を共有した上で、県は、県民からの様々な意見や要望を真しに受け取り、県民の代表である県議会による、県民全体の利益の向上を実現するという視点で行われる、公開された政策議論を通じて、必要な施策に係る予算化、条例化を図り、それらを県政に反映させていきます。このことが、様々な主体が戦略や情報を共有し、更に知恵と力を結集させることにつながっていきます。
このため、予算編成時の各段階における公表、政策立案時のパブリックコメントや情報公開制度の適切な運用により県政の透明度をより一層高めるとともに、県民に分かりやすく鳥取県の現状、課題、取組の方向性等の情報提供を積極的に行います。そして、県民、企業、NPO等からの政策提案や自ら企画し主体的に行政と協働しようという提案をより現場に適合した施策展開につなげるなどの取組を進めます。
また、県内外に張り巡らせる「顔が見えるネットワーク」を活用し、県内はもとより、近県、京阪神を中核とした近畿圏域、東京・大阪・名古屋等や、北東アジアとの間でも戦略や情報を共有し、大きな成果をあげることを目指します。
その一例として、鳥取県の食や物産の魅力を県外にお知らせするためアンテナショップを設置したり、県外事務所を県外本部とし、県からの情報発信機能も充実したところですが、提供しようとする情報の内容、対象等に応じ、戦略的・組織的に情報発信を行います。その際、大消費地であるとともに、全国的な情報波及力の強い東京、大阪、名古屋を重視するとともに、近隣県における情報発信にも力を入れます。
県外・国外に、鳥取県の魅力ある歴史、自然・環境、食、文化、温泉、芸術、建築物、まちなみ、伝統技能、地域産業等や、様々な取組・活動を知っていただくためには、これまで以上に効果的な情報発信を行う必要があります。
このため、地域資源等を、市場を意識して戦略的に磨き上げるとともに、各種報道媒体に取り上げられることを効果的な情報発信として重視し、各報道媒体とネットワークをつくることに留意しながら、報道媒体に取り上げられることを意識した情報発信を行う、あるいは魅力のある内容の情報を提供し、取材を誘引するなど、戦略的な情報発信を行います。また、その成果を把握し、次の地域づくり、情報発信の改善につなげることが必要です。
更に、情報発信に当たっては、地上デジタル放送の開始や、より一層インターネットが一般化することなどの時代の変化に合わせて、県が持つ情報発信のための手法を有効に使うのはもち論のこと、テレビ、インターネット、新聞等を活用することが必要です。
また、鳥取県を題材としたり、縁のある映画、歌等を活用した情報発信や、鳥取県出身・在住のアーティスト等と連携した情報発信などにも積極的に取り組みます。