平成20年9月に、文化庁から世界遺産暫定一覧表への文化遺産の追加記載に係る調査・審議結果が発表されました。
「三徳山-信仰の山と文化的景観」については、世界遺産暫定一覧表への記載は見送られましたが、同一覧表候補の文化資産として位置づけられました。
詳細は、「三徳山を世界遺産へ」をご覧ください。
三徳山は、706年(慶雲3年)、役行者が修験道の行場として開いたのが始まりと言われています。古くは「美徳山三佛寺」とも呼ばれた古刹で、長い歴史の間、人々に敬われ、大切にされてきました。
三徳山には、歴史によって育まれた多くの文化財・景観が存在しています。ここでは、三徳山の魅力の一端を伝える写真の数々を紹介しています。
三徳山投入堂(国宝)
急峻な崖の上に建造された、山岳仏教の代表的建築物です。伝説では、役行者が堂宇を山中に投げ込み、作り上げたと伝えられています。千尋の断崖に臨む岩窟内の懸造と床下の大胆な工法は、天下の奇構と呼ばれており、多くの人に感動と驚きを与えます。
木造蔵王権現立像(重要文化財)
蔵王権現とは、平安時代、悪魔降伏の神として大いに尊崇された密教の神です。本像は像高1.15m、神秘的でおだやかな姿を特徴としています。日本の蔵王権現の中でも、最古に近いこの像は、見る人の心を厳粛な思いで満たします。