令和3年7月18日(日)、県立博物館にて、第2回「高校生のための古文書ワークショップ」を開催しました。
これは、郷土の歴史を学びたい、大学等で歴史学を専攻してみたいという生徒や、学芸員など歴史に関わる職業に関心のある生徒を対象に、江戸時代以前の古文書の原本に触れて扱い方を学んだり、くずし字を読み解いて古文書の内容をまとめる体験を通して、ふるさとの歴史に対する理解を深めたり、今後の進路選択に役立ててもらおうというもので、今回は10名の高校生たちが参加してくれました。
はじめに、古文書を扱う際の留意点等について職員からの説明があり、そのあと実際に中世・近世の古文書に触れて、法量を採寸したり、形状や特徴を調査カードに記入して、調書を作成しました。
(写真1)古文書を丁寧に開いて熟覧し、調書を作成
次に4つのグループに分かれて、くずし字の解読に挑戦しました。わからない文字は辞典を引いたり、グループ内で相談したりして、熱心に解読に取り組んでいました。
(写真2)辞書を使ってくずし字の解読に挑戦
(写真3)難読文字は相談しながら解読
その後、展示用のキャプション(解説文)作成を行い、グループで話し合いながら解読した古文書の内容をまとめて、キャプションを作成しました。そして最後に、担当した古文書の内容についてグループごとに発表しました。
(写真4)話し合いながら内容を読み解き、キャプションを作成
(写真5)全体の前でグループごとに発表
古文書に触れたり、くずし字を読んだりするのは、全員が初めての体験でしたが、グループで和気あいあいと取り組み、キャプション作成でも質の高い内容をまとめ上げていました。参加した高校生からも「本物の史料に触れることができ、貴重で有意義な経験となった」「難しい1字が読めたときの喜びは大きかった」等の感想が寄せられました。
これからも、ふるさと鳥取への愛着や誇りの醸成、地域の歴史・文化を担う人材の育成という観点から、学校現場や教育委員会と連携を図りつつ、このような取り組みを進めていきたいと思います。