台風9,10号の影響もあり、やっと9月1回目の市場調査です。
今朝の賀露地方卸売市場には、一本釣、小型底びき網(小底)、潜水等の漁獲物が並んでいました。
ソデイカ(赤いか:樽流し立縄漁)がやっと複数並びました。ただ、どうも数は少なそうとの漁業者の声でした。
一本釣では、ケンサキイカ、キジハタ、ヒラメ等が漁獲されていました。
ケンサキイカは、夏泊、青谷支所で漁獲が好調で、多い船は14箱/隻の水揚げがありました。ちなみにサイズは、2段~3段で、3段の小型が主体でした。
キジハタ(あこう)は、特に夏季に成長する魚ですが、サイズ規制を超える全長27cmになった新規加入群が見え始めました。
賀露地区の小底は、ナガレメイタガレイ(ばけめいた)、メイタガレイ(ほんめいた)、ムシガレイ(紋がれい)といったカレイ類、キダイ等のタイ類を中心に水揚げしていました。活魚でイズカサゴ(鬼かさご)がありました。本種はおいしい魚ですが、背びれに毒があるため、注意が必要な魚です。
大型クラゲが先月から入網していましたが、この日の操業でも1~5個体/網が入網したそうです。サイズも最大傘径80cmと大きくなっており、操業に支障が出ているようです。
【おまけ1】
昨日実施した5mビームトロールの稚魚分布密度把握調査で、南方系のクロイシモチが入網しました。コロダイとサカタザメの幼魚も入網し、活魚保管できましたので、とっとり賀露かにっこ館に提供しました。コロダイの幼魚は黒と黄色のストライプが鮮やかです。
【おまけ2】
9月に鳥取県の基幹漁業の一つである沖合底びき網漁業の新たな漁期がスタートしました。
賀露地区の沖底の場合、漁期序盤は200m以浅の操業が主体であるため、当センターの調査対象魚のヒラメ、マダイ等も入網します。ちなみに、漁獲の主体は、ハタハタ、ソウハチ(えてがれい)、アカムツ(のどぐろ)、クロザコエビ(もさえび)、深海性バイ類(白ばい、赤ばい)といったところです。
今朝は、タヌキメバルが出ていました。尾びれの後端が白く目立つところで、キツネメバルと見分けられます。
沖底の水揚げ状況に関しては、鳥取県水産試験場のホームページに市場日記がありますので、こちらもご覧ください。
https://www.pref.tottori.lg.jp/73068.htm