いよいよ沖底も2020年漁期最後の水揚げです。本日は、網代で4隻、賀露で1隻の入港がありました。
網代に到着すると、おおむね、荷卸しは終わっており、船長たちは、網降ろしや船体の掃除でとても忙しそうでした。
網代では、ハタハタとホッコクアカエビが主体で水揚げされていました。水深220~230mとやや深めで操業されており、大型のハタハタが多かったです。
そして、活きたクロザコエビ(もさえび)も多く水揚げされていました。網代では、もさえびの活魚は、出荷の際、海水を使わず、下氷して、湿らせたスポンジを敷き、その上に活きた個体を並べています。海水を使うと、もし1個体でも死んでしまった際、海水が汚れ、他の個体も死んでしまう恐れがあるため、下氷の方がリスクを減らすころができるとのこと。
続いて賀露に行きました。賀露は1隻の入港でした。その沖底船は、今漁期で廃業すると伺っており、今日が最後の水揚げとなるとのこと。また、販売職員さんも異動されるとのことで、市場調査の協力への感謝の気持ちもお伝えしたく賀露に行きました。
アカガレイ主体で水揚げされていました。半分くらい荷卸しが終わった様子で話しかけても大丈夫な様子だったので、いろいろお話を伺いました。25歳から船にのり、船長になってから30年になるとのこと。その間、獲れる魚が変わってきたこと。昔は、今ほどマダラは獲れず、その代わり、水揚げできるようなサイズではない小さいスケトウダラが沢山いたそうです。また、ハタハタやズワイガニも昔に比べると獲れるようになったとのこと。日本海は“奇跡の海”という言葉が印象的でした。船は、毎年1か月かけて九州でドックしているとのことで、まだまだよく動くそうです。とても残念ですが、これまで本当にありがとうございました。
水産試験場では、沖底関係では、これから10月にかけて、ズワイガニ魚礁、着底トロール、稚魚・稚ガニソリ付き桁調査など行わせていただきます。漁業関係者の皆様のお役に立てるよう頑張りますので、調査へのご理解とご協力をお願いします。