防災・危機管理情報


2022年1月28日

2022年1月28日 まき網@境港

昨晩は雨が降ったようですが、28日(金)の境港はよく陽が差し気温もあがり、春日和のような1日になっています。
本日の県営境港卸売市場には8隻のまき網船が入港していたので、市場調査を行いました。

市場

1月に入ってから水揚げの主役はツバスで、今日も8隻のうち5隻がツバスを水揚げしていました。年明けからここまでツバスの水揚量は1,800トン弱となっていて、平年比で350%とかなり水揚げされている印象です。一方で、ブリ、ハマチ、マルゴといった中~大型の銘柄は平年を大きく下回る水準で推移しています。

ツバス

また、大中型まき網を中心にマサバ・マアジも水揚げされています。特にマサバに関しては、山口県見島以西の東シナ海で漁獲が活発になっており、そちらで漁獲されたものが浜田や境港に水揚げされています。買付けはしませんでしたが、ゴマサバが非常に多く混ざっていました。マアジもマサバ程ではないですが、九州方面でそれなりに漁獲量が増えているようです。

マサバ

しかし本日は、アジ・サバ、ツバスではなく、マイワシを求めて市場調査に訪れました。例年12~1月は、1年の中で最もマイワシの漁獲が少なくなる時期で、この時期にマイワシの買付・測定を行うのは中々難しいのですが、1隻だけ、ウルメ主体でマイワシを水揚げしている漁船がありました。早速話を伺うと、イワシの反応はあったが、積んでいる網の都合上多く漁獲することはできなかった。とのことで、これからマイワシの来遊が見られるのか、注意深く漁況を見ていきたいと思います。その他、サワラ、マルソウダ、マフグなどを見かけました。

ソウダ、マフグ

買い付けたマイワシをサンプリングしたところ、体長は15~21cmで複数年級群が混ざっていました。また、生殖腺が発達気味の個体が多く、成熟の目安として使用されるGSI(生殖腺指数)を算出したところ、最大の個体で6.5程度(成熟の目安は4)と、産卵回遊とみられる個体が確認できました。境港では3~4月が産卵のピークにあたりますが、2020年などは1月から成熟した個体が多く漁獲されていたので、断言はできませんが、似たような傾向がみられているのかもしれません。また、前日から九州北沖で大きなマイワシがあがっているとの情報もあります。今後の漁況から目が離せません。

マイワシ 生殖腺

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