新型コロナウイルスによる影響でなかなか思うようにいかない状況ではございますが、第一鳥取丸では船の上という限られたスペースでの業務となるため、感染症予防対策のガイドラインに基づく取り組みに加え、個別に食事をとるなど船の環境に合せた独自の工夫をして様々な感染症対策に取り組み、運航しています。
さて、本船は3月8日から3月10日にかけて今年度最後となる調査、ニューストンネット調査とイカ釣り調査を実施しましたので、その様子をご紹介します。
【ニューストンネット調査】
この調査ではマイワシの稚魚(しらす)が対象になっており、調査海域は隠岐海峡周辺8点を調査実施しました。
▲上の写真のような特殊な漁具を使用してマイワシの稚魚を採捕します。
漁具が安定するように船の速力は3ノットで、海面付近を10分間水平曳きします。
▲曳網後、漁具を揚げ、入網したものを回収します。
この日は前日のシケの影響もあり、アカモクなどの浮遊物が多く入網していました。
回収する際にはできるだけ浮遊物を取り除き、稚魚をサンプルボトルに回収していきます。
▲採捕されたものです。
入港後、水産試験場で詳しく調べますが、現場の印象では例年より採捕された稚魚が少ないと感じました。
【イカ釣り調査】
日中ニューストン調査をした後、夜はイカ釣り調査を実施しました。
1日目は隠岐海峡1点、2日目は漁師さんから要望のあった鳥取の長尾鼻沖1点を日没から8時間
イカ釣り機6台で調査しました。
調査結果は、速やかに漁協を通して漁師さんに提供しています。
▲イカ釣り調査の様子です。
この日は集魚灯の明かりに誘われて、イワシもたくさん寄ってきました。
▲揚がってきたイカは外套(がいとう)を測定し、回遊経路を調査する目的のために
標識をイカの耳に付け再び海に放流します。