5月10日(火)、13日(金)にまき網の市場調査を行いました。
今年は1~2月の水揚げが振るわなかった面がありますが、3月以降、マイワシ・マサバを主体に水揚げが好調に推移し、4月末時点で4万トンを超えています。
まず10日(火)ですが、9隻入港で今年16回目の大漁旗となる1,506トンの水揚げがありました。内訳はマイワシ677トン、サバ582トン、マアジ242トン、その他です。マイワシについては精密測定を実施し、体長は17~19cm程度の推定1~2歳魚が主体で、それ以上の大型個体が若干混ざるような組成でした。
測定後の個体を適当に見繕って捌いてみましたが、脂が乗り非常に美味しそうでした。
この日のマアジ・マサバは測定していませんが、マアジは15~18cm前後、マサバは30cm弱とみられる個体が主体でした。その他、ツバス、マダイ、レンコダイ、スルメイカ、サワラ、ウマヅラハギ、イサキ、シマフグ等の姿を見かけました。
続いて13日(金)も市場調査を行い、この日は7隻入港し846トンの水揚げがありました。内訳はマイワシ491トン、マサバ355トン。
この日精密測定を実施したものでいうと、マイワシは火曜日と同じくらいのものがほとんどで、火曜日と異なりごく僅かにウルメイワシ(体長14~16cm)が混じっていました。マサバは、体長24~28cm前後のものが主体でした。中にはマアジも混ざっており、14~16cm前後のものが多く見られました。
本日測定したマアジの胃の中には、今年生まれたばかりのマアジが入っていました。来週から3週間にわたり、水産試験場の第一鳥取丸を使い計3回の航海によってこういったマアジ稚魚を採集する調査に出かけます。マアジ稚魚がたくさん分布している前兆であれば良いなと思います。
〇おまけ〇
13日(金)のまき網の市場調査前に、中野港にてすくい網の市場調査を行いました。とはいっても本日は漁業者から「ほとんど獲れなかった」と事前連絡を受けていたので、漁業者は皆さん既に帰られており、船に残していただいたサンプルを頂きに港に向かいました。
サンプルを確認したところ、体長5~8cm前後のカエリ級個体がほとんどで、一部セイゴやコノシロが混ざるような感じでした。シラスやマイワシ等を念入りに探しましたが、いませんでした。
昨年は4月から、例年はGW明けには多くの場合すくい網の漁期が本格的にスタートするものですが、今年はやや開幕が遅れているように見受けられます。引き続き状況の把握に努めたいと思います。