2月1日、網代港地方卸売市場に市場調査に伺いました。この日は沖底船4隻の水揚げがあり、松葉がに70枚、アカガレイ350箱、アカエビ35箱、その他(アカエビ、モサエビ、白バイ)の水揚げがありました。
1月に続き、網代で漁獲の主体となっているのはアカガレイです。漁場は赤碕沖の水深240-250mが主な漁場となっています。アカガレイは2ー4番の大型の銘柄(体長30~35cm)が中心に水揚げされています。各銘柄を魚体購入し、精密測定したところ大型の雌のアカガレイは先月と比較してやや卵巣が大きくなってきていました。一方で、卵巣でお腹が張ってきているせいか、胃の中はなにも食べてない個体が先月よりも多かったです。
松葉がにも量は多くないですが、各銘柄水揚げされています(漁場はカレイとほぼ同じ)。
大型の1kg以上の松葉がには相変わらず値が良いようです。聞くところ、最近、東京の銀座に出店した松葉がに料理専門店からの引き合いが強く、浜値も高くなっているとのこと。
銀座のお店では松葉がにフルコースが1食5万円以上!とびっくりなお値段のようですが、それにも関わらず人気が高いようです。良いカニならどれだけ高くても食べたいというニーズがある事に驚きです。
その他にも、ドキ(ノロゲンゲ)、ボウズイカ(耳イカ)等も水揚げされていました
2月3日は境港市場の市場調査に伺いました。沖底船5隻の入港があり、松葉がに3100枚、若松葉がに1600枚、アカガレイ1200箱、ソウハチ830箱、タラ220箱、その他(アカエビ、モサエビ)の水揚げがありました。
この日は、2月1日から解禁(2月末までが漁期)の若松葉がにを中心に測定しました。現在の松葉がに、若松葉がにの主な漁場は山口県の見島沖(水深250m程度)で、13立、20立(甲幅10.5~11.5cm)の小型の銘柄主体に水揚げされていました。
仲買さんからも話を伺いましたが、境港でのカニの相場はやや落ち着いてきているとのことです。近頃、地元民にとってはお値段が高く、高嶺の花になっていたカニですが、この時期限定の若松葉がになら、もしかしたらお求めやすい値段で買えるかもしれません。
これからの春漁に期待したいハタハタですが、多い船で5箱/隻程度と水揚げがほとんどない状況です。2月20日の週に当場の試験船第一鳥取丸でハタハタの漁期前調査を行う予定ですが、先行きが不安な状況です。
沿岸では島根半島の定置の魚(バトウダイ、クロダイ等)が少々、養殖ワカメ、隠岐の島のスルメイカ、タンク売りのアオナマコ等がありましたが量は少なく、やや寂しい水揚げでした。
まき網ではツバス(ブリの若魚)が水揚げされている最中でした。