3月14日(火)のまき網市場日記です。
この日のまき網は大中型船3隻、中型船5隻の合計8隻が入港し、マイワシ1,216トンの水揚げで2023年11回目の大漁日となりました。漁獲物は体長17~19cmのものが主体で、20cmを超えるものがごくわずかに見られました。水揚物の中にはウルメイワシ・マサバ・マアジもごく少量まざっていて、その他マダイやスルメイカなどもみられました。
まき網ものの入札と同時に、島根半島周辺の定置もののマイワシの入札も行われていたので、こちらの様子も見てきました。定置網のマイワシはまき網ものと比較して明らかに大きく、主体は18~21cm位でふっくらとしたものが多い印象でした。
この日はまき網・定置網からサンプルを購入し、測定を行いました。
体長の大きなものはどの個体も腹が大きく、比較的大きな生殖腺を抱えていました。定置網のサンプルの中には水子(産卵直前にみられる吸水卵)をもつ個体もおり、まさに産卵行動の真っ最中といった感じでした。
また、中には被鱗体長24cmを超える巨大な個体もおり(かなり珍しい)、非常に興味深く有意義な測定となりました。
頭を落とした断面だけではっきりと皮下脂肪が確認できる個体が多く、脂乗りも上々と思います。値段もこなれてきていますので、ぜひご賞味ください。