防災・危機管理情報


2023年12月7日

2023年11月29-30日、12月6日の市場調査(網代・賀露・境港)

 2023年のズワイガニ漁期が解禁して1か月が経過しました。

 本県のズワイガニ漁解禁後の約1か月間のズワイガニの水揚げ量(2023年11月6日~11月30日まで)は雄の松葉がには86トン(前年比77%)、雌の親がには160トン(前年比89%)と松葉がにについてはややスローペースな水揚げとなっています。

 私も随時、県内の水揚げ港(網代・賀露・境港)に出向き、漁業者さんから各漁場での漁獲状況を聞きとっています。

 

 まずは1129日に網代市場に伺いました。この日の網代港は全船入港、水揚げした漁獲物は市場の端から端までズラリと並んでいます。

網代明信丸 網代の市場風景

網代の市場風景 網代の市場風景

 松葉がにの漁場は隠岐東方の水深400m前後のやや深い水深帯で操業されているようで、

深場にいる大型のサイズがメインに水揚げされています。

五輝星(網代港) 網代の親がに20入り

 写真は甲幅150mm以上の五輝星に認定された松葉がにです。深場で漁獲される雄のズワイガニは脚が長く迫力があります。親がには水深250m前後の海域で安定して水揚げがあるようです。

 隠岐東方、青谷沖をメインに操業する沖底船が水揚げする網代港では、11月末までの水揚げはほぼ前年並みで推移している状況です。

 

 1130日は境港市場に伺いました。この日は田後船3隻、県漁協境港所属の沖底船2隻の入港の水揚げがありました。

田後第二日光丸の水揚げ風景 松葉がに(5立)

境港市場でのセリ風景 アカバイ

 田後船1隻からお話を伺ったところ、現在は浜田沖の漁礁周辺で操業されているとのことです。こちらは漁獲サイズ以上の松葉がにがなかなかいないようで、居場所を探して点々と操業しているとのお話を伺いました。

 松葉がには5立~15立(甲幅115mm~130mm)のサイズが多く、親がにやマダラ、アカバイ、アカガレイ等も水揚げされていました。

 隠岐島から西の海域(隠岐西側~浜田沖~山口県見島沖)で操業する沖底船の水揚げが多い境港市場での11月末までの松葉がにの水揚げは前年を下回る状況のようです。

 

 1129日、126日は賀露市場にも伺いました。

賀露の沖底船 賀露の市場風景

賀露の五輝星 ヒレグロ

 両日とも4隻全船の入港があり、漁場は隠岐西方で操業されているとのこと。1129日は超大型の五輝星(1.7キロ)が水揚げされていました。境港同様に賀露も前年と比較すると11月末までの松葉がにの水揚げは前年を下回る状況のようです。

 126日のカニの水揚げはまずまずの量があったようで、これまで漁獲が少なかった漁場でもカニが移動してきて獲れるようになってきた(海が荒れる夜中にカニは深場から浅場に移動してくる)といような話を聞き、やや状況が好転してきているような話も伺っています。

 この日は、昨年度から継続して行っている、ヒレグロ(ヤマガレイ)の測定も行いました。

 松葉がにの相場は各港とも前年並みの高値の状態が続いており、親がには前年よりやや単価が低いというような状況のようです。

 年末に向け引き続き安定的な水揚げが得られることを願っています。

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