防災・危機管理情報


2024年1月10日

2024年1月10日県営境港水産物地方卸売市場

 新年あけましておめでとうございます。年明け最初の沖底市場調査日記です。

 本日の境市場には県漁協(網代支所・境港支所)所属の沖底船4隻、田後漁協の沖底船1隻が入港し、水揚げしていました。

境港市場風景1 境港市場風景2

 水揚げの主体は松葉がに(雄のズワイガニ)-2000枚、アカガレイ―850箱が主体で、その他にもマダラ、ヒレグロ、ソウハチ、ホッコクアカエビ(赤エビ)、クロザコエビ(もさえび)等のエビ類、エゾボラモドキ(赤バイ)、ハタハタとバラエティに富んだ水揚げです。

松葉ガニ特々大 活松葉ガニ

アカガレイ マダラ

ヒレグロ 赤エビ

 うち、1隻の沖底船から漁場を聞いたところ松葉がにの漁場は隠岐の北西(水深250~500m)、アカガレイやヒレグロ、ハタハタ等は隠岐の北方(水深250m付近)で漁獲しているとのことでした。

 2023年漁期のここまでの本県の松葉がにの漁獲量(2023年11月6日~12月末の状況)は、速報値で前年の8割程度の漁獲量と低調な状況です。

 特にこの境港での水揚げは前年より減少幅が大きく、かなり苦戦している状況です。資源状況が低位な状況が続いていることが主な要因で、実際に漁業者からも、漁獲サイズ以上の松葉がにが相変わらず少ないという話を伺います。

 ちなみに昨年12月末までで、今漁期の漁獲が終了した親がに(雌のズワイガニ)の漁獲量は前年とほぼ同様の漁獲量となっています(一方でこちらは単価が前年より下がったことが不安材料)。

 今期、ここまでの沖底の情勢はかなり厳しい状況にありますが、そんな中でも前年、極端な不漁となっていたハタハタの漁に少し明るい兆しが見えてきました。

 本日も5/隻程度と少量ではありますが、体長130150mm(主に5番銘柄)のハタハタが水揚げされていました(測定の方に必死で写真を撮り忘れました・・・)。

 漁業者からも漁場にハタハタがいる気配が少しあるということで本格的なハタハタの盛漁期(3月頃~)に向け少しでも漁獲が上向くことが期待されます。

 

 沿岸ものはマアジ、トラフグ、サワラ、ボラ、小型桁でマコガレイ、マダイ、キダイ、オニオコゼ。潜水のアカナマコなどが水揚げされていました。

マアジ トラフグ

サワラ ボラ

マコガレイ マダイ、キダイなど

オニオコゼ アカナマコ

 また、島根半島の定置網で漁獲されたスズキや、同じく島根半島産と思われる早摘みの養殖ワカメなども並んでいました。

スズキ 養殖ワカメ 

 市場調査がひととおり終了した7時頃にはまき網船団も続々入港してきて、ワラサ、ツバス銘柄主体にブリを水揚げしており、ブリが入ったタンクがずらりと並んでいました。

ブリ選別作業 ブリタンク売り

 引き続き、今年も県内各地の沖底の現場の状況をお伝えしていきたいと思います。よろしくお願いします。

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000