3月13日は網代港地方卸売市場の市場調査を行いました。
この日の網代港は沖底船6隻の入港があり、アカガレイ2290箱を主体にハタハタが147箱、漁期終了(3月20日まで)間近の松葉がにの水揚げもありました。
直近ではアカガレイが好漁となっています。網代船の漁場は青谷沖(水深230m程度)で、3~4番銘柄(体長32cm~35cm)が水揚げの主体となっています。
アカガレイはこの日、各銘柄を購入し、成熟状況や胃内容物について精密な測定を行っています。うち一匹の体長38cmのアカガレイの胃の中から全長20cm弱のマイワシがでてきました。マイワシとアカガレイは生息する水深帯が異なるため、おそらくなにかしらの原因で死んだマイワシが海底に沈みアカガレイがそれを捕食したと思われます。
2月下旬から境港ではマイワシが豊漁となっており、偶然とは思いますが、こういった沖底で獲れる底魚にもマイワシが餌生物として利用されている実態を垣間見ることができました。
続いて、賀露地方卸売市場の市場調査も行いました。
賀露では沖底船4隻の入港があり、ハタハタ2530箱、アカガレイ2150箱が水揚げがされていました。賀露船は赤碕沖の水深190m程度で操業しており、ハタハタは4~5番銘柄(体長15cm程度)主体に木箱でも数箱ハタハタが出荷されていました。
(木箱売りはまとまった量がある時が多く、極端な不漁だった昨年はほぼなかった光景です)
賀露船は網代船よりもやや浅い水深帯で操業を行っていることからアカガレイは8~9番の小型の銘柄(体長25cm前後)が水揚げの主体となっていました。
3月15日は県営境港水産物地方卸売市場に伺いました。県漁協境港支所所属の沖底船3隻、網代支所1隻(網代入港⇒境港陸送)の漁獲物が並んでいました。こちらも漁獲の主体はアカガレイ(2000箱)でハタハタも200箱程度、松葉がにも少量ですが水揚げがあります。
ハタハタは今年、1月から水揚げが続き測定していますが、データを見ても、同銘柄のハタハタでもサイズがやや大きくなってきています。先日も網代沖で漁獲されたハタハタの精密測定を行っていますが、胃内容にはホタルイカが多く見られ、ホタルイカを捕食し、順調に成長していると思われます。
沿岸ものでは刺網で好調が続いている御来屋産のハマチ(8入、10入主体)・マダイや美保湾のコウイカ、島根県の美保関のアカナマコ・クロナマコ、などが水揚げされていました。