平成24年7月5日(木)、民俗部会は日野高校黒坂施設で民具調査を実施しました。
ここに収蔵されているのは、平成12(2000)年10月6日に発生した鳥取県西部地震のとき文化財救助のボランティアと被災地に皆様によって収集救助されたものが中心です。大半の資料は日野町歴史民俗資料館に移動しましたが、今回はまだ移動されていない民具について概要調査をしました。
今回の調査では、民俗部会がテーマの一つとしている倉吉で生産された千歯扱きを1点発見することが出来ました。またその千歯扱きの歯(穂)の印刻を確認したところ「安政」とあり、また台木に「倉吉」の焼印もあるため、江戸時代に製作された倉吉千刃であることが判明しました。文化財を救うために活躍していただいたボランティアと地域の人々の活動があって、今回の発見につながりました。関係者の皆様にお礼申し上げます。
(写真1)日野高校黒坂施設
(写真2)日野高校黒坂施設に所蔵される千歯扱き
(写真3)千歯扱きの歯に印刻された文字。「安政三年」と思われる
県史編さん室