平成25年3月13、14日の両日、古代中世部会では、『古記録編』の編さんに向けて、鳥取県内の神社に残る中世棟札の調査を実施しました。
今回調査したのは、大江神社(八頭町橋本)、甘露(かんろ)神社(岩美町陸上:くがみ)、加知弥(かちみ)神(鹿野町寺内)で、県立博物館・米子工業高等専門学校と合同で実施しました。3社とも『延喜式』神名帳に記載された「式内社」で歴史は古く、いずれも30~70点の棟札を所蔵しており、このうち大江神社と甘露神社で中世以前の年号を持つ古い棟札を確認することができました。今回の調査成果は、平成28年度刊行予定の『新鳥取県史 古代中世2 古記録編』に反映させていきたいと思います。
御協力いただいた各神社の宮司様はじめ関係者の皆様にあつく御礼申し上げます。
(写真1)大江神社の社殿
「因幡二ノ宮」と呼ばれ、中世では国人伊田氏の信仰を集めました
(写真2)調査の様子
1点ずつ内容を確認し、写真を撮影していきます。
(写真3)甘露神社の棟札
中には「延暦」「延喜」といった古代の年号を持つものもありました
(写真4)加知弥神社の社殿
中世では「勝宿大明神」と呼ばれ、特に戦国武将の信仰を集めました
県史編さん室