10月6日、沖底漁船の市場調査を行いました。この日は、沖底漁船5隻が入港し、主にソウハチ2,100箱、マダラ2,000箱、ヒレグロ475箱、ニギス80箱、ハタハタ50箱など、水揚げがありました。
ハタハタは少なくなってきたとのことで、主にソウハチを主体として、隠岐の西方漁場での操業のようです。
ハタハタについては、10月に入り少し脂ののりが悪くなっているのでは、とのことでしたので、9月の調査に続き、再度ハタハタの成熟と脂ののりについて調べました。
9月の調査結果は下記のアドレスからご覧下さい。
https://www.pref.tottori.lg.jp/item/844871.htm#moduleid148926
上の2個体は、雄の精巣と雌の卵巣(ぶりこ)を持っており、冬期の産卵に向けてかなり成熟が進んでいるのが分かります。
実際に精巣と卵巣を測定した結果、図に示されるとおり、9月より成熟が進んでいることが分かりました。ハタハタは12月に産卵するため、体内の脂や栄養を卵や精巣の成熟に使うため、筋肉中の脂の含有量が低下したものと予想されます。
近赤外線による脂の測定調査の結果、脂質の含有量が6~12パーセントとなっておりトロハタの基準である10パーセント以下の物の割合が9月より多くなっていました。
今回出荷されたハタハタはこのように卵が大きくなっていることから、脂ののりがやや落ちていると判断され通常のハタハタとして水揚げされていました。