被害防除のために考案されている予防法や駆除方法の一部を紹介します。
伐倒駆除
枯死木を伐倒し、焼却するなどしてカシノナガキクイムシを駆除(伐根や太い枝条の処理も行う必要がある。)。
樹幹への薬剤注入
当年に穿孔され枯損した立木に地際から2mの範囲にドリルで千鳥状に穴をあけ(特に地際部は集中的に)、NCSくん蒸剤を材に直接注入。(殺虫率 9割程度)
また、薬剤を使用する際は、使用基準を守り、適切に実施してください。
シートによる樹幹の被覆
ビニールシート被覆法=カシノナガキクイムシによる穿孔防止のため、特に穿孔が集中する地際から2mの範囲を0.1mm以上の塩化ビニール等で被覆する(穿孔が始まる6月中旬までに実施)。
きのこ類の植菌
シイタケやナメコなどの食用キノコを枯死木に植菌すると、ある程度ナラ菌を死滅させ、翌年のカシノナガキクイムシの脱出数を抑制できることもある。
トラップによる捕獲
被害木周辺の木にトラップ(罠)を設置し、誘引されたカシノナガキクイムシを大量に捕獲する方法
ナラ類の集団枯損の拡大を防止するためには、その被害の仕組みを理解し、次のことに注意する必要があります。
- シイタケのほだ木などとして、未被害地に被害材を持ち込まないようにする。
- カシノナガキクイムシが繁殖に好む「高齢のナラ林」を増やさないようにする。
ナラ枯れ被害拡大防止パンフレット(PDF:456KB)