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池田家墓所

 鳥取市国府町奥谷には、江戸時代の鳥取藩を治めた藩主池田家代々のお墓があります。ここには墓碑78基とその周囲に260基を越える燈籠が整然と立ち並び、美しいたたずまいをみせる大名家の墓所として全国的に有名です。

 数多くあるお墓のうちのいくつかが、亀の石像に乗っていることをみなさんご存知でしょうか?亀の像はお墓の台座に使われているもので、亀趺(亀の形をした台の意味)と呼ばれています。


亀趺

 この亀はただの亀ではありません。よく見ると、口には牙がはえ、耳があり、亀というよりは怪物のような顔立ちです。これは、中国古来の四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)のうちの玄武(亀の形をしている)に由来すると言われています。

 かつて中国の皇帝が位の高い家来に亀趺をお墓に使うことを許可していたことが日本に伝わり、大名などのお墓に亀趺が使われたようです。江戸時代、徳川家を中国の皇帝に見立て、その家来となる池田家が亀趺を使ったのかもしれません。

 お隣の島根県松江市、徳川の一族である松平家墓所にある亀趺は、夜な夜な歩くという怪談で有名です。このような姿の亀を夜に見ると、怪しい雰囲気が漂うことからでしょうか。

 毎年お彼岸のあとの最初の土曜日、池田家墓所で燈籠会を行います。その日は夕方から墓所にある燈籠に一斉に火が灯され、幻想的な雰囲気が漂います。

 この機会に亀趺の不思議な姿を御覧になってはいかがでしょうか?


             燈籠会
  

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