女性がもっと活躍できる業界に
従事者のほとんどが男性だった自動車整備業界に飛び込んで15年。女性だからと厳しい目で見られることが多かった。それを誠実な仕事ぶりと結果ではね返し、今では社長を務める。掲げる目標は二つ。女性も相談しやすい店づくりと、女性がもっと活躍できる業界全体の環境づくりだ。
資格を持たないまま、「整備がしたい」という強い気持ちだけで業界の門をたたいた。しかし、「面接では『女性だから』と断られた」という。女性が進出するにはどうすればいいか悩んだ末、仕事の出来が体力によって左右されにくい「自動車検査員」に目を付けた。取得に最短で6年かかり、難易度も低くはないといわれた資格。採用してくれた当時の社長には「6年で必ず」と約束し、実際に実現させた。
もともと夢に向かって自分で道を切り開いていくタイプ。加えて、困った時に的確なアドバイスをしてくれる同業の先輩がこれまでの道のりを支えてくれた。
自分の力を発揮できる場を見つけた今は、女性ユーザーやこれからを担う後輩のための環境整備に力を入れている。
「女性から安心して整備やサポートを任せてもらえる店は、男性にとっても利用しやすい店であるはず」。しっかりとした整備体制に加えて親しみやすい店づくりを心掛ける。
後に続く女性を勇気付けられたらと、業界の行事には率先して参加。業界全体で女性を後押しする機運の醸成にも努めている。
【写真説明】ライトの検査をする友森さん
[令和元年6月29日(土)日本海新聞掲載]