手作り食品を宅配、見守りも
地区の女性たちが、旧菅福小学校の菅福食文化伝承館を拠点に、地元の農産品を使った豆腐やこんにゃく、みそなどを製造・販売し、地域に活力を生んでいる。週2日の活動は、地域おこし協力隊の若者も加わり、活気にあふれる。
メンバーで前代表の小谷久子さん(71)は「手探りで豆腐を作り始めてから今年の6月で丸17年。地域の人に喜んでもらい、仲間と一緒に活動できることが元気の源」と話す。
本格手作りの豆腐を中心に、こんにゃく、厚揚げと手掛ける製品はいずれも人気が高い。毎週金曜日が販売日で、前日から下準備を行い、午前中にかけて仕上げる。午後は手分けをし、近隣の町や地元の得意先に配達する。住民に声を掛けながらの宅配は、高齢者の見守りも兼ねている。週1回ながら、宅配を心待ちにする高齢者も少なくない。
12月には正月用の餅、2月にはみそを造る。町内の複合施設「金持(かもち)テラスひの」やイベント会場での販売にも積極的に出掛ける。年商は約600万円。活動を始めた2001年からの売り上げは1億円を超えた。
5年前から参加している長谷川真由美さん(65)は「元気邑は高齢者が定期的に家の外に出て、地域の人と交流する大事な活動の場所になっている。地域の人たちの笑顔を励みに、楽しみながら続けていきたい」と話していた。
【写真説明】こんにゃく作りに精を出すメンバー
[令和2年2月26日(水)日本海新聞掲載]