地域巻き込み商店街に活気を
米子の夏の風物詩として親しまれていた「土曜夜市」が昨年7月20日、一夜限りで復活、会場の元町通りと法勝寺町商店街は活気に包まれた。運営の原動力となったのが、亀井智子さん(34)ら若手経営者らでつくる実行委員会だ。
土曜夜市は1951年、中心市街地の商店主らが全国に先駆けて始めた。商都・米子を象徴する催しだったが、店主らの高齢化などにより、2009年に継続開催を終了。11、12年にも開かれたが、その後、途絶えていた。
そんな商店街に活気を取り戻したいと、復活の声を上げたのが亀井さんだった。亀井さんは、前年にデザイン事務所を商店街の一角に構えたばかり。商店街の理事に就任したのをきっかけに思い立った。商店街や地域の人たちに熱心に声を掛けて回り、賛同を得た。
実行委員会は、古くからの商店主や、最近出店してきた若手経営者などで組織。準備期間はわずか3カ月だったが、土曜夜市をかつて運営したベテラン店主たちが支え、地元企業の協賛も得て、開催にこぎつけた。
当日は、協賛企業名が入った氷柱や屋台が並んだ。氷柱はライトアップするなど現代風にもアレンジ。大人たちは往時を懐かしみ、子どもたちは初めての夜市を楽しんだ。
亀井さんは「街のために一緒に動いてくれる仲間ができた。次は高校生も巻き込んで、イベントをパワーアップさせたい」と話した。
土曜夜市を復活させた実行委員会のメンバー
[令和2年3月14日(土)日本海新聞掲載]