スイカで目指すメリハリ人生 ~一目ぼれの地で就農に挑む~
「鳥取へIJU!アグリスタート研修事業」第12期生
川瀬 悠さん
岐阜県出身。愛知県内のメーカーで自動車部品の研究に励む傍ら、車での旅を楽しみ、6年前に初めて訪れた鳥取県に一目ぼれ。現在、倉吉市に移住し、アグリスタート研修事業の研修生として、同市内の農家・岸本泰明さんに学んでいる。
収穫を待つスイカ。川瀬さんが研修で試作している品種は、食べたときのシャリ感が気に入ったという「祭ばやしRG」(写真提供は川瀬さん)
なぜ鳥取県で就農を
初めて訪れた時の、遮るものがない視界の広さに惹かれて。その後も西日本への旅には必ず立ち寄り、地元の人の親しみやすさにも心をつかまれました。移住を念頭に参加したイベント「鳥取来楽暮カフェin大阪」で、倉吉市で就農した移住者の体験談を聞き、農業が将来の選択肢に。2018年(平成30年)、県立農業大学校のアグリチャレンジ科(鳥取県で就農を志す人を対象に実施され、農業の基礎知識や実践技能の基本を習得できる約4カ月間の公共職業訓練。)で基礎知識や農業機械操作などを習得、現在は同市内でスイカ栽培の実践研修中です。
スイカを選んだのは
スイカ中心の農業が、メリハリある暮らしを目指す私に合っているからです。春から夏までは、短期間に作業が集中するスイカの、残りの期間は繁閑の差が小さい葉菜類の生産をと考えています。
作業の中でも大変なのは
狙った場所に着果させるため、トンネルの外に向かって伸びたつるを内側に引き戻す「つる引き」。長時間狭いトンネルの中でしゃがみながら行う重労働で、収穫まで3回あります。天候に左右され、作業の適期を逃すと品質への影響が大きいスイカですが、難しいからこそ出来が良いと気分が上がります。
来春は独り立ちですね
岸本さんの導きでスイカ農家の一員として地域に温かく迎えられ、就農のための農地も確保。「コロナ禍」で供給先が断たれる一抹の不安はあるものの、良いスイカ作りに専念したいです。
病気予防と皮への着色のため、実をプラスチック皿(写真手前)に乗せてまっすぐ立てる。傷付けないよう、細心の注意が必要
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