ICTの学習利用、短さ課題
GIGAスクール構想の背景には、先進37カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)が実施した「学習到達度調査」の結果があります。2018年(平成30年)調査で日本は、数学的および科学的リテラシー(リテラシーは、正確に理解し、活用できる能力のこと)は世界トップレベルを維持するものの、読解力は順位が低下(下記参照)。正答率が低かったのは、ウェブサイトや電子メールなどのデジタルテキストから必要な情報を探し、その情報の質や信頼性を評価する問題でした。
また調査では、日本はパソコンやタブレット端末などを授業で使う時間が加盟国で最短、チャットやゲームでの利用は加盟国平均より長いとの結果も。デジタル機器が、学習より遊びに多く使われている実態が明らかになりました。
さらに、学校現場への学習用端末は整備が遅れ、地域格差も発生。誰でもどこに住んでいても、公正に学べる環境づくりを目指して、国は昨年12月、「児童生徒1人1台端末」の早期実現に乗り出しました。
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