やりたいこと追求、充実感
インターネットの活用が本格化し始めた2007年、28歳でウェブシステム会社に入社し、ウェブデザイナーの世界に足を踏み入れた。以来、この業界で活躍を続ける。「好きな事を仕事にでき、人に喜んでもらえる。こんなに幸せなことはない」と自信を持って言える。
もともとパソコンが得意で、名刺や動画を作って友達に喜ばれ、アルバイトとして受けたウェブデザインの仕事にやりがいを感じたのがきっかけで選んだ道だ。その会社に6年間勤めた後、それまでの活動が評価され、今の会社のスタッフにと声を掛けられた。
12年のスタジオ開設と同時に、クリエーターを目指す受講生たちの指導役も任されている。ウェブデザインなどのアドバイスをしながら、なりたい自分に向かって一歩踏み出し、一つずつ形にしていくことの楽しさも、自身の経験を踏まえて伝えている。
ウェブデザイナーなどのクリエーターは、仕事が集中する都市部から離れた地方でも仕事を受けられ、努力に見合った収入を得られる魅力がある。鳥取県のような地方の在住者にも適した仕事ではないかと感じてきた。そこで県内のクリエーターを増やし、それぞれの事業が軌道に乗るよう尽力。14年には、クリエーターが切磋琢磨(せっさたくま)しながら仕事を請け負う仕組み「米子コンテンツ工場」を、中心となって立ち上げた。
他にも、クリエーターが活動しやすい環境整備などに個人事業として取り組んでいる。さまざまな形で自分のやりたいことを追求し続ける中、仕事によって得られる充実感は何にも代え難い。そんな気持ちを分かち合える仲間も増やせたらと願っている。
【写真説明】クリエーターを目指す人たちにアドバイスをする桂藤さん(左から2人目)
(令和2年9月6日(日)掲載)
※写真撮影時のみ、マスクを外しています。