新しい自分に出会える業界
行政機関や企業に情報システムなどを提供し、鳥取県内のIT化を支え続ける企業で、経営強化のため4月に新設された部署の管理職に抜てきされた。各事業部と経営層をつなぎ、横断的に仕事をするポジションでもある。
観光サイトの編集など県外企業で技術職としてウェブデザインに関わっていたが、結婚・出産を機に鳥取市にUターン、入社7年目になる。入社後は前職の経験を生かした提案活動や新規事業の立ち上げ支援など営業、企画部門で活躍の場を広げ、広報や採用にも携わる。
徹夜も辞さない“男性職場”と呼ばれた業界のイメージも、職場環境の改善と共に払しょくされつつある。プログラミングなどの技術職も本質は性別関係なくできる仕事だけに、最近は手に職をつけたい新卒女性の採用が増えた。
同社は今、女性社員が3分の1を占める。自身は3人いる女性管理職の一人として、他部署の女性社員から助言を求められたり、時には雑談の中で会社の未来について語り合うことも。
「経験が全て糧になる。常に情報が更新される業界なので、いつまでも新鮮で、新しい自分に出会える気がする」と仕事の魅力を強調し「女性ももっとこの業界に飛び込んできてほしい」と訴える。自らの昇進は、結婚・出産などでいったん業界から離れても技術、経験があれば再び一線で活躍できることを示した。「自分のようなキャリアで管理職になったことが、これから活躍する後輩への道しるべになった」と話した。
【写真説明】オンラインで打ち合わせをする米沢さん(左)
※写真撮影時のみマスクを外しています
(令和3年10月23日(土)日本海新聞掲載)