鳥取県西部に位置する美保湾には、大山などからなる中国山地の山々から、日野川や斐伊川を通じて豊かな栄養塩がもたらされていますが、あわせて廃棄物も流入しています。
実際に小型底びき網漁業の操業では、多くの廃棄物が網に入り操業の妨げになっています。
美保湾は県内唯一の内湾であり、稚魚の育成場として重要な中海と繋がっており、美保湾から日本海に海洋資源が広がっていく大切な場所になっています。その美保湾の漁場環境を改善するため、境港の漁業者らは海底清掃を実施し、廃棄物除去による漁場としての機能回復に取り組んでいます。
令和4年度は計4回(4月20日、21日、10月19日、20日)、各日8隻が操業し、計4,530kgのゴミを回収することができました。回収したゴミは、ビン・カン、長靴、手袋、大型のタイヤ、電子ポットなどが見られました。プラスチックゴミは、弁当がら、ビニール袋などを回収しました。
来年度は操業隻数を10隻に増やし、同海域で4回の操業により計6,000kgの廃棄物除去を目指します。
鳥取市立青谷中学校3年生の生徒らを対象に、探求あおや「ゲストティーチャーと学ぶ青谷の海」が9月1日(木)に開講されました。漁業講座では遠藤通さん(鳥取県漁協夏泊支所 漁師)、山本正志さん(鳥取県漁協 漁政指導課)が青谷の漁業や魚について紹介しました。
はじめ緊張していた生徒らは徐々に打ち解け、「漁師になったきっかけは?」、「よく獲れる魚は?」、「一人前の漁師になるまで何年かかるか?」など質問をたくさんしていました。地元漁業関係者らとの対話により、地元の漁業や魚について新たな知識や興味をもつきっかけとなれば幸いです。