周りの支えで日々成長
2010年にホテルがリニューアルするタイミングで入社。レストランや宴会場など飲食に関わる料飲部に携わる。「知識も経験もなく飛び込んだホテルの世界。それまで抱いていた優雅なイメージと違い慌ただしい毎日だが、日々新鮮で学ぶことは多い」と目を輝かせる。
3年前から副支配人を任され、接遇や営業だけでなく、スタッフ教育や売り上げ推移の確認なども担う統括的な立場に。それまで心がけていた“お客さま第一主義”に加え、経営側の視点も持つようになった。「ちょうどコロナが始まった時期。働き方改革で業務改善にも関わり、スタッフの負担軽減、集客のための企画案を練るなど周りを見る力も必要になった」と環境の変化を振り返る。
コロナ禍で利用者が激減するなど大きな打撃を受けた。しかし、アフターコロナに備えたスタッフ研修の講師を務めたことを機に、今年9月「西洋料理テーブルマナー講師」の資格を取得するなど、空いた時間を生かして取り組んできたことも糧になった。同社の経営理念“情報文化の発信場所として喜びを提供できるホテル”に沿って「地域貢献にも生かせる自身の強みが獲得できた」と自信の表情を見せる。
顧客に信頼され、長く愛されるホテルに必要不可欠なホテルスタッフの業務。「働く上で女性はさまざまな人生の転機に左右されることが多い。それでも社内の仲間や家族の支えがあってやってこれた。業務を通じて自身の成長につながる目標を達成できるよう、後輩たちにも背中を見せていきたい」と前を向く。
【写真説明】「信頼されるホテルスタッフとして成長したい」。笑顔で打ち合せする名子平さん
[令和5年11月18日(土)日本海新聞掲載]