意思疎通しやすい職場づくりを
新卒でUターンし、20年以上“第一生命一筋”でキャリアを積んだ。2018年春から、契約の品質管理や契約者の後見人(弁護士、司法書士など)との対応など顧客満足度を高めるCS推進グループ担当の課長を務める。
想定外の業界に飛び込んだが、契約者の人生設計と深い関わりのある仕事にやりがいを感じた。入社から約10年たった頃、新設の営業拠点でオフィス事務の責任者と新入社員の教育係を任され、先輩の後を付いて行けばよかった立場が一変。これが転機となり、リーダーシップを取るタイプではなかった自分に「やるしかない」という覚悟にも似た意識が芽生え、自らの成長を促した。困り事があれば、研修などで知り合った各地の仲間に相談するなど行動を起こした。
「ずっと人に助けられているという感じだった」と振り返る。「それでもピンチを乗り切ることで自信が付き、次の世界が見えてくる。一人で成し遂げられないことが多いが、抱え込まず、絶対周りが助けてくれると信じて前を向いてほしい。みんなでやれば何とかなる」と後進にエールを送る。
そのために必要なのが意思疎通しやすい職場づくり。「私から意見を求め、部下に頼ることもある。今まで先輩にしてもらって助かったと思うことはすべて継承していきたい」と話す。現在、鳥取支社に8人いる課長の6人が女性。これからも「女性が長く働いていける会社」という伝統を守っていくつもりだ。
【写真説明】意思疎通しやすい職場の雰囲気づくりに取り組む田中さん
[令和5年12月21日(木)日本海新聞掲載]