多様な楽しみ方伝えたい
「eスポーツは、誰でも始められて、どこからでも世界と繋がれるのが魅力」。そう語るのは(一社)鳥取県eスポーツ協会副理事長の谷口拓也さん。同会は、大会の開催やゲーミングチームの主宰などのほか、ねんりんピックとっとり大会eスポーツ競技や県が各地で開催している体験会の実施運営、高校部活動への支援などを通じて、eスポーツの普及や人材育成を目指し活動しています。
「仲間同士での意思疎通が必然的に生まれるし、ゲームという"共通言語"を介して海外のプレイヤーとの交流もできる。eスポーツは協調性やコミュニケーション能力を育む格好のツールでもあるんです」と強調。さらに「高齢者も安全に楽しめ、適度な運動効果も得られる。認知症予防につながることも期待されています。そうした多面的な魅力も発信していきたい」と力をこめます。
部活動としての魅力
県立米子南高校では、2022年にeスポーツ部を設立。2023年には全国高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0」で中国・四国ブロック大会ベスト8の成績を残しました。一方そうした大会などへの出場のほか、地域でのボランティア活動にも積極的に取り組んでいます。公民館や学童保育での交流会や体験会、商業施設でのイベント運営など多岐にわたって活躍。評判が伝わりさまざまなオファーが舞い込みます。
顧問の橋本圭司主幹教諭は、「部員の中には人付き合いに苦手意識を持っている子もいますが、部活に来れば自然と集まってプレイすることになるし、ボランティアでは幅広い世代の方との関わりも生まれる。そうした経験を通して人との繋がりを感じ、居場所ができて自信にもなっていくのでは」と意義を語ります。
部の雰囲気は明るく和やか。この春入部した1年生もすぐに打ち解け、居心地の良さを感じている様子です。そんな新入部員の一人、恩田陽さんは「協力したり対戦したり、みんなで一緒にできるのが部のいいところ。思い描いていたとおりの環境で、すごく楽しい」と充実した表情。ほころぶ顔が、部の魅力を物語ります。
エンジョイ、eスポーツ!
県立米子南高校 eスポーツ部
米子南高校 eスポーツ部 中国・四国ブロック大会出場メンバー
数人で集まって思い思いのゲームをプレイ。先輩後輩の間もフランクな関係
部員たちは和気あいあい。活動中は笑い声が絶えない
|