防災・危機管理情報


 BSEとは、Bovine Spongiform Encephalopathy「Bovine=牛」「Spongiform=海綿状」「Encephalopathy=脳疾患」の略で、牛海綿状脳症といわれています。この病気は脳がスポンジ状になり、行動異常や運動失調などの神経症状をおこし、死にいたる病気です。神経症状が激しい時は、牛が狂ったように見えることから狂牛病ともいわれていました。BSEの原因となるのはプリオンというタンパク質の一種です。通常、体内には正常型プリオンが存在していますが、異常型プリオンが体内に入り、正常型プリオンに作用すると、正常型を異常型に変えてしまいます。このようにして、次々と異常型プリオンが増えていくことで病気が進行していきます。そして、2~8年の潜伏期間の後に発症し、2週間~6ヶ月で死亡します。

  

最初のBSE

 BSEは1986年英国において最初の発生が報告され、1992年から93年にピークとなりました。これは、スクレイピー(伝達性海綿状脳症)に感染した羊の加熱不足のレンダリング材料が、牛の飼料に使用されたことによって発生した病気だといわれています。日本においては2001年(平成13年)9月に初めて感染牛が確認されました。そして、その年の10月にはと畜場におけるBSEの全頭検査がはじまりました。

世界のBSE

 BSEは英国・日本のみならず、フランス・ドイツ・ポルトガル・ベルギー・オランダ等のEU各国で発生が確認されています。2003年5月にはカナダで、12月には米国でも発生が認められました。

人への影響

 1996年、英国でBSEに感染した牛の肉製品と人の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病との関連が示唆されました。しかし、詳しい因果関係は証明されていません。
  

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