高機能自閉症やアスペルガー症候群の人は、会話ができる反面、相手の表情を読むことが苦手であったり、字義通りに言葉をとらえてしまったりするので、相手から誤解されることも少なくありません。両者とも支援の方法は自閉症としての支援が基本となります。
特に、自閉症の人にとって日常的に大切な支援は、次の2点です。
- これからの予定や起こることをできるだけ予告すること
- わかりやすい方法や仕組みを作ること(道路標識、時刻表、料理のレシピ等)
冒頭でも述べましたが、自閉症は現代の医学では「治す」ことはできません。ですが、本人の持っている成長のカを応援するために、私たちは彼らの苦手な点を克服することだけに目を向けるのではなく、苦手は苦手として受け入れ、むしろ得意なところを活かしていくことが求められます。そのためには、まずは私たちから「自閉症の障がいを克服するのではなく、特性を理解し上手に付き合っていく」という発想の転換が必要と言えます。