防災・危機管理情報


2016年7月27日

ROV調査を実施しました。

7月20日から22日にかけてROV(遠隔操作無人探査機)による魚礁の調査を実施しました。
今回の調査地点は鳥取県中部沖の3地点です。
『魚礁』とはあまり聞きなれない言葉ですが、これは、一辺が3メートルほどのコンクリートの立方体のことです。こんな形をしています。

魚礁図面

メスのズワイガニを保護する目的で、数百個という単位で沈められています。
この魚礁の状態を確認することが今回のミッションとなります。


この調査は、まず、錨を打つところから始まります。
今回の調査地点の水深は230メートルもある為、通常の錨では海底に届きません。
 ※(本船の保有する錨並びにチェーンの最大長は150メートルです。)
そこで、登場するのがこの錨です。

錨

先週の調査で用いたカニ篭ロープの先にストックアンカーが取り付けられた一時的なものです。
この錨を打つ場所の見極めこそが今回の調査の最大の難点となります。
風向・風速・潮流等様々な外的要因を顧慮し、船を魚礁付近に静止させなければならないからです。
調査当日も風向と潮流が相反しており、作業は困難を極めました。最後は船長の経験に委ねられます。

 尚、投錨前には約20年前に設置された魚礁の現在位置を正確に把握する為に、設置当初の図面を元に魚礁の真上を走り、魚探によりその存在を一つ一つ確認していきます。

魚探モニター

錨を打ち終え、船が安定すると、ROVの登場です。

ROV

 

このロボットで遠隔操作により魚礁の確認を行います。
ROVは一台で家が建つほどの高価なものである為、取扱いには細心の注意を払います。
ROV本体の操作は専門の業者さんが行い、我々乗組員はROVに繋がる光ケーブルを手操りし、業者さんをアシストしました。

光ケーブル手操り

このケーブルに加わる力が想像以上に強く、真夏の炎天下の下、汗だくになりながらの作業でした。
最終日は潮流が速く、数回やり直すこともありましたが、魚礁内のメスガ二の生息を確認でき、今年のROV調査が無事終了しました。

 

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