只今、青谷上寺地遺跡の中で一番たくさんのものが埋もれている「中心域」の一角を発掘しています。
8月1日から調査をはじめてから2か月。
その間、弥生時代の銅鏃(どうぞく)が6点も出土しました。
銅鏃は弥生時代において貴重な武器であり、山陰地方でも出土する遺跡は限られています。
青谷上寺地遺跡では過去18年間の調査で37点の銅鏃が出土していますが、
今年はたった2ヶ月の間にその1割におよぶ点数が発見されました。
この6点の銅鏃が出土したのは、古代に造成された土の中。
その下に弥生時代の地面が埋まっています。そこにはなにが眠っているのか。
青谷上寺地遺跡に暮らした弥生時代の人びとの歴史を明らかにする新たな発見が期待できそうです。
発掘調査は一般公開していますので、お気軽にお立ち寄りください。
過去の調査では人骨に突き刺さった銅鏃も見つかっています。
出土したばかりの銅鏃。薄い錆の下に「あかがね色」の輝きをとどめるものも。