民俗部会は、平成28年11月16日、米子市の特産品である白ネギを出荷するために調整する用具の調査を米子市彦名町で行いました。
(写真1)米子市彦名町の白ネギ畑
白ネギは長さを58センチメートルに切り揃え、数本に束ねて箱詰めされ出荷されます。そのために葉切り包丁や葉切り専用枠があります。
葉切り包丁は、倉吉市の農具鍛冶が現在も製造販売しており、県内で行なわれる農具市で存在を確認したため今回、白ネギの特産地である米子市で使用する作業の調査を実施したものです。
(写真2)葉切り包丁
(写真3)葉切り専用枠
収穫した白ネギは専用枠に入れて、余分な葉の部分を葉切り包丁で切り落とします。
(写真4)白ネギを枠に入れる様子
(写真5)葉切り包丁で余分な葉を切り落とす様子
(写真6)白ネギを束ね箱詰めする作業の様子
白ネギを出荷するために調整する作業は皮むきや計量、結束などもあり、葉切り包丁以外にも白ネギの根を切り落とすハサミや皮むき器などもあります。調査にご協力いただいた米子市彦名町のT家では、根切り作業に果樹栽培用の摘果ハサミを流用していました。作業によっては農家毎に様々な工夫や流用があるそうです。
今回の調査は今後刊行される「民俗2 民具編」に反映されます。今回、御協力いただいた米子市彦名町のTご夫妻に厚く御礼申し上げます。
県史編さん室