令和最初の更新になります。
5月21日から23日にかけて、ニューストンネット調査と表層トロール調査を行いましたので、その様子をご紹介します。
ターゲットとなる魚種はそれぞれ、ニューストンネット調査はイワシ類の仔魚。表層トロール調査ではマアジの稚魚です。
調査全日で天候に恵まれ、快晴の中での調査となりました。
まずはニューストンネット調査の様子を紹介します。
下の写真の様に四角い枠にネットが取り付けられた特殊な漁具を水面に浮かべ、速力3ノットで20分間水平曳きします。枠内に入ったイワシ類は網の末端に設けられた筒に溜まるようになっており、採捕されたイワシ類はホルマリン漬けで保管され、上陸後に水産試験場で詳しく調べられます。
続いて表層トロール調査の様子をご紹介します。
曳網ポイントの魚探の反応を見て、反応の濃い層を3ノットで30分曳網します。
下の写真は揚網中の様子です。
網が上がると、網の末端のジッパーを開けて漁獲物を取り出します。
集められた漁獲物は、そぼ場で魚種毎に選別してゆきます。
採捕できる漁獲物は稚魚の状態ですので、ピンセットを使った細かな作業になります。
下の画像はターゲットであるマアジの稚魚です。体長は2~3センチ程度でしょうか。
漁獲物はマアジが殆どですが、中には変わった生物も網に入ります。
今回では珍しく、タコブネが網に入りました。
大きさは小指程度です。こんな小さなタコブネは私も初めて見ました。
曳網後はノルパックネットを垂直曳きし、マアジが採れた層の餌の状況を調べます。
採れる生物は目を凝らさないと見えない程の微生物です。
こちらも上陸後、水産試験場で詳しく調べられます。
結果はまだ調査中ですが、例年より沢山の稚魚が採れたのが現場の印象です。
順調に成長し、より多くのマアジが採れるようになると良いですね!