6月24日から28日までの5日間、スルメイカの漁場調査を行ってきましたので、その様子をご紹介します。
定点観測を行いながらの4泊5日の航海で、その間に定められた4点でスルメイカの釣獲試験を行います。
今回の調査では境港を出港後、北緯38度20分まで北上します。距離にすると境港から約300km北上することになります。今航海の電子海図の写真を見て頂けると、かなり遠方で試験操業することが分かると思います。(境港から伸びる○で結んだ線が今航海のルートです。)
釣獲試験は自動イカ釣り機を使用して行います。
本船には左舷3機右舷3機の計6機の自動イカ釣り機が付いています。
自動イカ釣り機は、仕掛けの繰り出し→シャクリ→巻き取りを繰り返すようになっており、
仕掛けに付いている「トンボ」と呼ばれる疑似餌に食いついたイカを自動で釣り上げてくれます。
操業は夜間に8時間行います。
船の周囲は真っ暗ですが、集魚灯で船上は昼間の様に明るくなります。
かなりの光力がありますので、夏場には沖で白イカの操業をするイカ釣り船の集魚灯(漁り火)が陸から確認出来ます。鳥取の夏の風物詩ですね。
釣り上げられたスルメイカはイカ釣り機の下に設置された樋に落ちるようになっています。
樋には海水が流れており、さながら流しそうめんのように流されたイカは、最終的に一か所に集められ、そこで集計、測定、標識放流等が行われます。下の4枚の写真は釣れたイカが樋を流れていく過程です。
今回の釣獲試験で取れたデータはスルメイカの分布状況や来遊量、長期漁況予報等の資料となります。
近年不調のスルメイカ漁の復活を願っております。