「直腸検査」と聞きなれない言葉ですが、畜産業界では「直検(ちょっけん)」と略され一般によく使われている言葉です。これは、牛や豚などの家畜に手および腕を直腸内に挿入し、目的臓器を触診する技術のことです。
特に牛などの大動物では、生殖器系を触診することにより、交配適期の判断、繁殖障害の診断、妊娠診断のために頻繁に行われている技術です。
2年生は、来年1月に家畜人工授精師講習会を受講し、国家資格である家畜人工授精師免許証を取得しますが、農大では、この技術を今から習得することにより、社会に出てから即戦力として働ける人材を育てています。
赤毛のレディー(写真の牛)は、学生が直腸に手を入れても全く動揺せず、エサを食べていました。この牛は、性質がとても温厚で、学生の直腸検査以外にも観光大臣という大きな役割を背負っています。遠足に来る園児や児童、小学生に大人気です。
学生が初めて直腸に手を入れた時の一声は、「暖かい」、「何がどこにあるかさっぱりわからない」、「臭い」でした。1年後、どこまで成長しているか今から楽しみです。