11月上旬の海況が芳しくなく、海上調査を優先したため、久々の市場調査です。
この日の賀露地方卸売市場は、樽流し立縄のソデイカ(あかいか)、刺網のサワラ、ヒラマサ、ハマチ、ウマヅラハギ(夏泊で珍しくちゅーかーが刺網で多獲)、小型定置網のマアジ(豆)、サゴシ等、釣のヒラメ、キジハタといったところが主な水揚げでした。
ソデイカは、ピークが過ぎたものと考えていましたが、漁獲が盛り返しています。小型サイズはいないですが、期間的にはもう少し獲れそうです。
今漁期、やっと刺網でサワラが獲れました。ヒラマサは相変わらず、例年に比べ好調を維持しています。
サワラは身の水分含有量が多く、身が柔らかい特徴があります。酒津のある刺網漁業者は、直接、氷(氷は魚に対して堅いもの)が当たらないよう、魚にパーチをかけ、その上に細かく砕いた氷を優しくかけた仕様で箱を仕立てていました。こういう気遣いにはぜひ、値段をつけていただきたいと切に願います。
釣り物としては、ヒラメは40m台が中心で、キジハタ(あこう)は数が減りましたが、まだ50cm(2kg)を超える大あこうもいました。
【おまけ1】暖かい海の魚たち
市場で見つけた越年するようになったイシガキダイとカンパチ。
調査では、標準和名のオニカサゴが釣獲され、土曜日(11月14日)には淀江の刺網でツバメコノシロが漁獲されました。どちらも鳥取では希少。ツバメコノシロは美味しいらしいので、情報提供いただいた漁業者と漁協職員に食味してもらいました。その結果は、「塩焼き最高!」とのこと。程よく脂がのり、臭みもない魚だそうです。
【おまけ2】カニ
11月6日から沖合底びき網のズワイガニ漁が解禁されました。今漁期は大型の松葉がに(脱皮後1年以上経過したオスのズワイガニ)がおすすめです。ちなみに、親ガニ(メス)は昨年同様に高値が付いています。
最後にカニつながりで、今年はタイワンガザミ(青手)の入網が目立ちます。画像は11月6日の泊~天神川、水深10m付近でのビームトロール調査で入網した個体です。