認知症になっても地域で安心して暮らせる まちづくりを目指して
2022年10月6日
【監修】鳥取大学医学部認知症予防学講座(寄附講座)浦上克哉教授
鳥取県では、県民の健康づくりを支援するため、ウォーキングアプリ「aruku&(あるくと)」と連動したキャンペーン(あるくと健康!うごくと元気!)を実施するとともに、認知症予防に関する情報を定期的にお届けする公式LINEを立ち上げています(詳しくは記事末尾をご覧ください)。 歩くこと(運動)は生活習慣病などの病気のみならず、認知症の予防にもつながります。運動だけでなく、知的活動(頭を使って指先を動かす活動)も一緒に行うと、さらに予防効果が高まります。 ここでは、認知症予防に良い「頭を使ったウォーキングの方法」についてご紹介します。
認知症予防の基本は、運動と知的活動をバランスよく組み合わせることです。運動だけ、知的活動だけでは、脳へ十分に刺激を与えて活性化することができません。運動と知的活動の両面から、認知機能の維持・向上を目指しましょう。 さて、あなたはウォーキングをする際に、頭の中で何か考えていますか?特に何も考えずボーっとしているかもしれませんね。そのように脳をリラックスさせることも大切ですが、ウォーキングしている時間の一部では、意識して頭を使いながら歩いてみませんか。そうすることで、運動+知的活動の刺激を脳に与えることができます。
・歩数を数えながらウォーキングする
・歩数が決まった数(200、300など)になったら、速足で100歩歩く
・歩きながら、通り過ぎた建物の数を数える
このように、普段のウォーキングにゲーム的な要素を追加することで、頭を使いながら歩くことができます。オリジナルでさまざまなルールを考えて歩くと、毎日のウォーキングが楽しくなりますよ。ただし、歩行時の安全確保のための注意も同時にできる程度の難しさにしてくださいね。
運動不足は、認知症になりやすくする要因の一つです。健康づくりのためにも、認知症予防のためにも、ぜひウォーキングを続けてください。 ※認知症になりやすい要因については、こちらの記事(「認知症になりやすい要因」を知って、認知症を予防しましょう!)で詳しく解説しています。 ウォーキングは有酸素運動(体脂肪を燃焼する運動)の一種です。有酸素運動だけでなく、筋トレ(筋肉を付け、筋力をアップさせる運動)も組み合わせて行ってください。特に高齢者では加齢などの影響で筋肉量が減りやすくなっているので、意識して筋トレをしていただきたいです。高齢者が有酸素運動をしすぎると筋肉量を減らす原因になりますので、バランスよく行うことが大切です。 筋トレの具体例としては、身体の中でも大きな筋肉を鍛えられるスクワットがおすすめです。腹筋運動や腕立てふせ、ヒップリフトなど、さまざまな筋肉に刺激を与えてください。 なお、鳥取県では自宅でできる「とっとり方式認知症予防運動プログラム」を作成しています。ネット(YouTube)上でいつでも見られますので、こちらも参考にしてください。 ※「とっとり方式認知症予防」筋力運動+頭の体操はこちらで見られます。
あなたの認知症リスクをチェックしてみませんか? 鳥取県では2022年9月から認知症予防を意識した健康づくりの参考にしてもらうことを目的に公式LINEを始めました。こちらでは定期的に認知症予防に関する情報提供を行うとともに、認知症リスクを簡易的にチェックする機能もあります。ぜひ友だち登録してくださいね!
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URL https://line.me/ti/p/%40833clxbt
<参考文献>
浦上克哉:科学的に正しい認知症予防講義. 翔泳社, 2021
長寿社会課 2022/10/06 | コメント(0)
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