網代港では磯見漁業によるサザエ、アワビ、イカ釣り漁業によるスルメイカ(しまめいか)とケンサキイカ(白いか)、一本釣り漁業によるキジハタが水揚げされていました。
鳥取県では2016年からキジハタ稚魚の放流に取り組んでおり、放流した後の成長や天然魚との割合を調べています。放流魚は背びれや胸びれの一部を切って天然魚と見分けがつくようにしています。網代で水揚げされたキジハタは全て天然魚でしたが、賀露では放流魚らしきキジハタが4匹水揚げされていました。この4匹はセンターで買い取っていつ放流したものか詳しく調べます。
賀露港ではキダイ(れんこだい)とウマヅラハギ(ちゅーかー)を主体に小型底びき網漁業6隻が水揚げしていました。
船頭さんがお二人ほどおられたので、様子を伺いました。
深いところはマフグが多く、マフグが鋭い歯で網を破ってしまってせっかく獲った魚が逃げてしまうので深場は漁場として使えないため仕方なく70mを曳いているそうです。
キダイ(れんこだい)
れんこだいの由来:たくさんとれるために連なるように揚がる魚から「連子鯛」という説。船釣りをしていてもキダイが釣れはじめると2~3匹続けて釣れることがよくあります。
珍しく大きなハモが小型底びき網で獲れたそうです。
関西では夏になると(祇園祭のころ)ハモの落としが季節料理として楽しまれるので、ちょうど旬ということになるのかなと思います。さてこのハモはどこで食べられるのでしょう。
賀露ではキジハタの水揚げが多く調査に時間がかかってしまい、そうこうしているうちにイカのセリが始まりました。
セリの様子を見ているとケンサキイカ(白いか)は1箱1万円を超える値段が付いていました。来遊遅れのためか供給量が足りていないことを反映しています。仲買の中には「まったく手が出ない値段だ」、「あんな高い値段でよく買えるよ」という嘆きの声が聞こえてきました。スーパーマーケットで見る白いかも例年より高いように思います。7月に入って水揚げが上向くことを期待したいです。