この写真、何をしている場面に見えるでしょう。
釣りをしているのでは無く、計量魚群探知機という機械の校正準備をしているところです。
この機械は、船底から音波を発信し、反射波を受信することで海中の魚の位置だけでなく魚種と量まで推測してしまおうというものです。
反射波の強弱で魚種を判定するのですが、正確な数値を得られているかを年に1回テストする必要があります。このテストが較正です。
器に入っているボールは、どのくらいの強さで反射するかがあらかじめ分かっている金属製の球です。反射する強さが分かっているので、これが魚群探知機に映れば『ちゃんと正しい音波を発信受信してるな』ということがわかるということになります。ちなみに直径5センチくらいの球ですが非常に高価な物らしいです。
(”ほこ×たて”という番組で有名になった超硬金属タングステン製です。劣化ウランと違って環境にも優しいです。)
そこで戻りますが、上の写真では釣り竿にこの球をつるして、音波が当たる位置を調整していたのです。
左上の小さい画面の円が音波の範囲で、黒点が金属球です。黒点が円の中心に来たとき、魚群探知機の真下に球が位置しており、その反射波の強さを確認します。円のど真ん中に黒点を持ってくる必要があるのですが、船体の揺れもあるし潮流もあるしでなかなか時間がかかります。また場所も重要で海水の汚い場所でもできないし、ある程度の水深も必要です。今回、隠岐諸島の浦郷湾で実施しました。
それが終われば前回に引き続き春イカの漁場形成調査です。
今回はわりとポンポンとイカが揚がったので、釣り上げてからどうなるかを写真に撮ってみました。
まず釣れます。
で、流されて、
集められて
タグをイカの耳に取り付けて生きたまま逃がします。
これを標識放流といいます。遠くの方でこのタグ付きイカが釣り上げられる事で、どのように移動しているかが分かります。
いやーでも今回はなんせ蛾が多かった。ある乗組員が自分の髪の毛をなでたら、鱗粉がブワァってなってました。