農業農村基盤の整備

　山根地区は、２級河川勝部川水系日置川を取水源とする同一のかんがい水系で、地域一体で水稲主体の営農を行ってきた地域である。

本地区の農地は、未整備地区であることから小区画・不整形で、農道に直接面していない箇所がある。農道は狭小で大型農業機械の通行が出来ず、また、水路は用排兼用の土水路及び石積水路が多く排水不良が生じており、効率的な営農の妨げとなっている。

このため、区画整理によりほ場の整形・区画拡大を図り、用排水路及び農道を整備することで、農業の生産性向上による担い手への農地集積の加速化を図る。また、農業生産法人を立ち上げ、田畑輪換による高収益作物の生産を行い、安定した農業経営を実現することで、農業競争力の強化を図るものである。

写真１（施工前）

写真２（施工後）

　船岡地区は、八頭町南西部の山間地に位置する未整備地区で、農地の高齢化及び後継者不在が深刻で、近い将来自作での営農継続はほとんど困難となる見通しである。

　農地は、将来的に旧船岡町域の80％を集積している担い手農家「農事組合法人八頭船岡農場」に農地を貸し出す意向があるが、ほ場整備されていない狭小・不整形な現状では、担い手の所有する大型機械が導入できない。このため、区画整理を行い作業効率が良い農地を造成するとともに用排水路及び農道も整備することで担い手への農地の集積・集約化を推進し収益性の向上も図るものである。

写真１（施工前）

写真２（施工後）

　山上地区は八頭郡八頭町の北部に位置し、八頭町北部の東西に流れる1級河川私都川沿いに位置する山上、上峰寺、下峰寺で構成されており、これらの地域は、旧郡家町に属し、一部谷部を除き県営ほ場整備事業（S５６～H１）で区画整理が行われている。

　現在の大半の農地は、農事組合法人などが農地を借り受けて耕作しているが、農地の大区画化による作業効率の向上と、農地中間管理事業の導入により、担い手への農地集積、集約化を一層加速させ、高収益作物の生産を行い収益性の向上、今後のさらなる農業の活性化を図るものである。

写真１　（施工前）

写真２（施工後）