第16巻 『鳥取県教育会と教師―学び続ける明治期の教師たち―』

 明治期、県内教員の資質向上へむけて様々な取り組みを行った鳥取県教育会。その活動の内容と会を主導しつつ県内教育界に大きな影響力をもった指導的教員たちを紹介しながら、鳥取県における「学び続ける教師像」の起源を探っていきます。

ブックレット16表紙画像


刊行 平成27年3月
頒布価格 500円
体裁 A5版 120ページ
著者 白石 崇人

頒布窓口 次の各窓口で頒布します。
委託販売窓口
  • 鳥取県立博物館(鳥取市東町2丁目124)
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  • 株式会社今井書店8店舗(吉成店・湖山店・倉吉今井書店・パープルタウン店・本の学校今井ブックセンター・錦町店・アプト店・境港店)

※県外の方、そのほか窓口で直接購入することが困難な方については、配送による頒布もお受けします。詳しくは、「刊行物の購入と発送のご案内」のページをご覧ください。


目次

はじめに

1.鳥取県教育会とは何か

(1)明治期鳥取県教育会の目的と事業県

教育会の結成から解散まで/会員の協同による県教育の進歩を目指して

(2)因伯私立教育会の結成―鳥取県教育会の嚆矢―

光明寺における指導的教員の会合/県の関与/官立東京師範学校卒業生の主導的役割/会員の「権利」実現を支える体制の不整備

(3)明治期鳥取県教育会の会員と幹部

会員の構成/会長・副会長人事―県教育行政責任者の就任/副会長を長期に務めた教員/評議員を務めた指導的教員/幹事人事―県師範学校教員・小学校長/幹事を長年勤めた指導的教員/自己研鑽に努め続けた実力派師範卒教員による実務経営

2.鳥取県教育会における小学校教員批判の勃興

(1)明治30年代における小学校教員

日清戦争後教育への期待/低かった小学校教員の地位/時代に向き合う教員たち

(2)日清戦争後の小学校教員批判

鳥取県教育への問題意識と『山陰之教育』/「研究の念」の不足/実業・交易関係者に比べて強い依頼心/教員の機能不全に対する不満

(3)教員検定試験と教員の学び

教員が学ぶのは何のためか/教員の学びを教員検定試験の準備に止めるな

(4)県内教員の性質に対する批判

情熱・気概などの不足/議論の活性化による相互交流・意見交換・共同研究の必要性

3.鳥取県教育会における教育研究態度批判の展開

(1)県内教育界の混乱・沈静・安定化

(2)授業参観・批評の奨励

授業実践への関心の高まり/授業批評方法の模索

(3)実践的・実効的教育研究の推進を目指して

研究環境に対する問題意識の勃興/県師範学校附属小学校の共同研究モデルの紹介/多忙化する教員と研究奨励

(4)子ども・地域・国家の事情に応じた教育開発

理想の安易な実践化に対する批判/教育結果に基づく教育研究の必要

(5)明治30年代の鳥取県教育会における小学校教員批判の特徴

教員批判から生じた共同研究態度の要求/子ども・地域・国家に応じた実証的研究の奨励

4.鳥取県教育会による教育研究の奨励

(1)鳥取県教育会における事業の多様化

(2)教員講習事業の展開

夏期講習会の開講/夏期講習会の講師/常設教員講習所の設置

(3)県内における教育研究の発表推進

県師範学校附属小学校・郡市教育会の研究成果の発表/二宮尊徳・報徳研究の発表

(4)日露戦争に関わる教育研究調査

日露戦争と県教育会/日露戦争時の教育状況調査/戦後教育研究部の組織/日露戦後における義務教育延長に向けて/日露戦後における教育研究の意義/研究部の設置

(5)県内外に拡がる教員社会の形成と教育研究の奨励

県内指導的教員の組織化/全国教育大会の開催

(6)教育成果と教育研究

教育品展覧会の開催/教育品展覧会による教員の研究奨励

おわりに

本巻記載事項略年表/参考文献/協力者/あとがき


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