3月4日(土)
世界で学ぶ!高校生海外体験推進事業の応募者及び鳥取県理数課題研究等発表大会最優秀者の計14名の高校生が、香港、シンガポールへの出発のため米子鬼太郎空港に集合しました。
空港の会議室で行われた結団式では、鳥取県教育委員会事務局参事監の挨拶に始まり、世界で学ぶ!、理数課題研究等発表大会のそれぞれの代表者が決意表明を行いました。
その後、引率者2名と共に最初の訪問地である香港へ飛び立ちました。
夕食として出された機内食。かなりしっかりした内容
20時過ぎに香港に到着後、貸切バスでホテルへ移動し就寝しました。
3月5日(日)
この日は1日かけて、香港の文化、歴史的施設を見て回りました。香港でもっとも有名な道教のお寺である黄大仙から始まり、香港歴史博物館、香港太空館、文武廟、東方の真珠と言われるビクトリアピークまで、香港の歴史的町並みから超高層オフィスビルなど現代的に発展した風景を感じることができました。
夕食の中華料理
3月6日(月)
午前中に在香港日本国総領事館及びJETRO(日本貿易振興機構)を訪問しました。
在香港日本国総領事館は香港で活動している日本人サポート等の様々な活動を行っている在外公館ですが、今回は広報部門の職員の方からお話をいただきました。職員の方から日本と香港の関係、グローバル化が進む社会での必要な事などを聞き、生徒にとって印象深いものになったようです。
JETRO(日本貿易振興機構)では、香港における貿易事情について学び、香港の経済発展の裏に貿易が大きな役割を占めていること、介護分野が伸びていくであろうということなどを知ることができました。
領事館訪問の様子
JETRO訪問の様子
午後からは順徳聯誼総会翁祐中学を訪問し、生徒たちと意見交換などの交流を行いました。中学校と言っても、6年制のため日本の高校生と同じ年代の生徒と交流することができました。生徒たちは流暢な英語でしゃべりながら、日本語の授業も受けているため日本語での会話も行うことができ、学校のレベルの高さに驚かされました。
鳥取県の生徒たちも同学年の生徒たちの語学力や考え方に大いに刺激を受けたようで、英語だけではなく、グローバルな視野を持つことへの意欲につながったようです。
3月7日(火)
香港滞在の最終日です。
午前中に企業訪問として、鳥取県にも営業所があるイナバゴム株式会社の香港事務所の取組から、お話を伺いました。
ゴム製品が身近な所ばかりではなく、医療、介護といった分野でも使われているという話や、海外での企業活動のメリットや働き方について具体的なお話をいただきました。また、海外における日本製品というブランドの信頼感についても聞くことができました。
昼食後、次の訪問地であるシンガポールへ向かうため、香港国際空港からシンガポールのチャンギ空港へ飛び立ちました。
機内食。かなりのボリューム
3月8日(水)
新たな訪問地であるシンガポール1日目となります。
まずは、午前中にシンガポール日本人会を訪問し、お話を伺いました。シンガポール日本人会は創立100年を超え、在留邦人のサポートやシンガポールとの友好の為に様々な活動を行っている組織です。
シンガポール日本人会の設立から今に至るまでの活動を含め、シンガポールにおける日本人社会が担う責務や、世界中との交流を広げる活動など外国における「日本」というものを考えさせられるお話を聞くことができました。
午後からは国立博物館を見学したのち、マーライオンとCMなどで有名なマリーナベイ・サンズを眺める事のできるマーライオン・パークに立ち寄りました。
また、NEWater Visitor Centreも見学しました。この施設では水供給不足の歴史や、下水再処理水を「Newater」として再処理する過程を見ることで、シンガポールにおける水事情を学ぶことができました。
生徒たちは再処理を行う科学技術の高さに驚くとともに、日本ではあたりまえにある水の貴重さを感じることができたようです。
3月9日(木)
シンガポール2日目は企業訪問で、醤油で有名なキッコーマンシンガポール工場を訪問しました。
醤油に関するビデオ鑑賞、工場見学、実際に働いている方からのお話など様々な体験を行いました。その中で、多国籍企業であるシンガポールにおいて、商品を製造する様々な課題や難しさを知りました。また、英語が話せることはもちろん、自分の言いたい事を論理的に説明する国語力の重要性を再認識しました。
午後からは、国立シンガポール大学でのキャンパスツアー、班に分かれてのグループ別市内研修を行いました。
シンガポール大学では大学生に、流暢な日本語を交えながら校内を案内していただきました。学食では様々な民族の食事が並んでおり、シンガポールが多文化、多民族社会であることを改めて感じました。
グループ別市内研修では、出発前の事前研修において班ごとで話し合った場所へ現地のガイドさんやシンガポール大学の大学生に電車の切符の買い方などを教えてもらいながら、出かけて行きました。
3月10日(金)
シンガポール最終日は、シンガポール・サイエンス・センターを見学しました。実際の風速を体験したり、力学的エネルギーが勉強できる装置や、車輪が四角い三輪車など科学技術を利用した多数の体験型展示を見学しました。生徒は様々な展示を体験しながら科学技術の面白さに触れることができました。
午後からは帰国のための経由地である香港へ向かうため、チャンギ空港へ向かいました。
空港へ向かうバスからの車窓
3月11日(土)
世界で学ぶ!高校生海外体験推進事業の最終日です。午前中の便で香港国際空港から米子鬼太郎空港へ帰国の途につきました。
生徒14名は若干の疲れを見せつつも、全員無事に帰国することができました。香港、シンガポールで様々な場所を訪れ、多くの人に出会うことできました。今回の体験を自らの糧にして世界に目を向けるだけでなく、体験で感じた事、思った事を周りの人に伝えてもらえればと思います。