防災・危機管理情報


  最近、あおり運転によるトラブルや、高齢運転者による交通死亡事故などが多発し、安全な車社会には程遠い状況が各地で見られます。事故を起こさない、あおり運転の被害に遭わないためには、交通ルールを守ることはもちろん、気持ちに余裕を持つことが大切。安全運転のコツや、事故・トラブルから身を守る対策をお伝えします。

事故やあおりに対策急務

  鳥取県内の交通死亡事故は、昨年を上回るペースで発生しており、2019年は8月末までに死者数が21人、昨年1年間の死者数を既に超えました。また、今年は全国各地で悪質なあおり運転や、高齢運転者によって多くの人が犠牲になる重大な事故が発生。安全運転対策の一層の強化が求められています。

鳥取県内過去5年間の交通事故死者数
  2015年(平成27年) 年間38人 8月31日時点23人
  2016年(平成28年) 年間17人 8月31日時点14人
  2017年(平成29年) 年間26人 8月31日時点16人
  2018年(平成30年) 年間20人 8月31日時点10人
  2019年(令和元年) 8月31日現在21人

  県内の交通事故の発生件数は、2005(平成17)年以降14年連続で減少しています。しかし、高齢化の進展とともに、交通事故に占める高齢運転者の加害事故の割合は増加傾向にあり、昨年は25.3%。過去10年で最も高くなりました。
  一方、車の運転中、後方から車間距離を極端に詰められたり、ハイビームを当て続けられたりして怖い思いをしたとの声も聞かれます。こうした行為や急ブレーキ、急な進路変更・幅寄せなど、相手に対して故意に行われる嫌がらせは、あおり運転といわれます。あおり運転は、道路交通法違反だけでなく、相手の車のほか第三者も巻き込んで接触や追突などの事故に、場合によっては死亡事故につながる危険をはらんでいます。
  あおり行為の理由は「相手の速度が遅い」「割り込まれて腹が立った」など。合流地点でうまく入れずに停止したり、追い越し車線を必要以上にゆっくり走り続けたりすると、周囲のドライバーのストレスが高まり、危険運転やトラブルを発生させかねません。あおりを受けないための、そして受けた時の対策を知っておくことが、自分の身を守ることにつながります。
あおり運転イメージ写真
※写真は、教習所のコース内で撮影したあおり運転のイメージです。

あおり運転とは

  前の車に激しく接近し、追い回す
  しつこくクラクションを鳴らす
  夜間、他の車の交通を妨げる目的でハイビームを継続する
  危険な進路変更や幅寄せをする
  不必要な急ブレーキをかける など
これらの危険行為は全て犯罪行為(道路交通法違反)に当たります。

意思表示や確認を怠らないで

一般社団法人日本自動車連盟鳥取支部 推進課長 清水(しみず) (あゆみ)さん
清水 歩さんの写真

  みんなが安全で安心な車社会を築くには、車を運転する人たちが互いにコミュニケーションを取り、自分の進みたい方向や「止まる」という意思を適切なタイミングで伝え合うことが重要です。早めに方向指示器を点滅させる、またブレーキを何回か踏み、後続車に「止まります、減速します」と知らせるポンピングブレーキを活用するなどして周りに意思表示をしましょう。
  また、事故で多いのは追突や出合い頭の事故です。高齢になると出合い頭の事故割合が高まります。信号のない交差点では、しっかり一時停止をして安全を確認してから進みましょう。
  普段から速度は控えめに、十分な車間距離を保って運転することが事故防止の基本です。

トラブル防ぐ気持ちの余裕

  2016(平成28)年の県警察本部の交通意識調査によると、交通マナーが悪いと感じる具体的な内容として多かったのが「方向指示器による合図が遅い」「合図を出さない」です。合図を早めに出して、自分の次の行動を周囲に意思表示してください。
  最近は、道路整備が進み、合流地点が増えました。本線に合流しようとする時、急な割り込みは危険です。加速車線を十分に使って加速して合流しましょう。このとき、本線を走っている車が追い越し車線への車線変更で道路を譲る気配りをすると、お互いが気持ち良く走行でき、渋滞発生や速度差による追突事故を防げます。
  先を急ぐ後方の車を察知したら車を路肩に寄せて。ただし、高速道路ではゆずり車線の活用を。また、片側2車線道路では走行車線を走行し、追い越し車線を使うのは追い越す時のみ、その後は速やかに元の車線へ。気持ちに余裕を持ち、周りの状況を確認しながら運転すると、事故やトラブルを未然に防ぐことができます。


心がける運転のイラスト(例)

もしあおられたら

挑発に乗らない
(片側2車線以上の高速道路では)走行車線を走り、いつまでも追い越し車線を走り続けない
(高速道路では)サービスエリアへ避難し110番通報。車のドアをロックし窓は絶対に開けない

装備するのは機器と心掛け

  県内では、75歳以上の運転者によるペダルの踏み間違い事故の発生割合が高くなっています。
  そこで県は、高齢運転者の誤操作防止のため、「ペダル踏み間違い時加速抑制装置設置補助」を設けました。また、上記で特集したあおり運転や交通事故の減少につながるよう、「ドライブレコーダー設置補助」も制度化。事故やトラブル発生時に映像を残すことができるドライブレコーダーは、あおり運転や乱暴な運転の抑止、また事故発生時の情報分析に有用です。ぜひご活用ください。
  また、12月からスマートフォンを使用しながら車を走行させる「ながら運転」は、事故につながる危険行為として厳罰化されます。とはいえ、罰の強化や機器の装備を進めてもハンドルを握るのはあなたです。日頃から交通ルールを守り、マナー良く安全安心な運転をお願いします。

運転への不安、まずは相談を

中部地区運転免許センター 運転適性相談員 田中(たなか) みえ子さん
田中 みえ子さんの写真

  運転適性相談は年々増えていて、昨年は1,200件以上。本人や家族、地域の人、また高齢者や障がいのある人を支援している地域包括支援センターからの相談もあります。
  運転者本人が身体機能や認知機能の低下に気付いていないことが多く、タブレットを使った簡易検査をしてその結果を本人に自覚してもらったり、病院の受診を勧めたり、免許返納を促したりアドバイスしています。2018(平成30)年の自主返納は2,100件以上でした。
  車が使えなくなると生活が不便になるため、免許返納後の生活に困らないように家族や地域の協力を得ながら、地域で安心して暮らせるような態勢づくりに努めています。運転に不安を感じたらまずは相談してください。

県内の高齢者(75歳以上)の踏み間違い事故発生状況
(2014(平成26)から2018(平成30)年)

75歳未満
  加害事故件数(平成26年から平成30年の合計) 4,580件
  踏み間違い事故件数 38件
  構成率 0.8% 
75歳以上
  加害事故件数(平成26年から平成30年の合計) 462件
  踏み間違い事故件数 13件
  構成率 2.8%

看護師による運転適性相談(平日のみ)
  看護師の資格を持つ相談員が、一定の病気などの運転適性相談や、認知症の簡易検査を行っています。
東部地区運転免許センター(鳥取市吉方温泉)
電話 0857‐36‐1122
中部地区運転免許センター(湯梨浜町上浅津)
電話 0858‐35‐6110
西部地区運転免許センター(米子市上福原)
電話 0859‐22‐4607

運転免許の自主返納制度
  返納者には交通機関の運賃割引のほか、さまざまな支援が受けられる「運転経歴証明書」が交付されます。
https://www.pref.tottori.lg.jp/177684.htm

【問い合わせ先】県警察本部運転免許課
電話・ファクシミリ 0857‐23‐0110(代表)
運転免許課ページQRコード

支え愛交通安全総合対策事業

■ペダル踏み間違い時加速抑制装置設置補助
対象 75歳以上の人(上限30,000円)
運転手の足元の写真
ペダル踏み間違い時に誤発進を防ぐ ※イメージ

■ドライブレコーダー設置補助
対象 前方後方の同時録画可能なものを自家用車へ取り付ける個人(上限3,000円)
ドライブレコーダーの写真
ドライブレコーダー

詳しくはお問い合わせください。
【問い合わせ先】県庁くらしの安心推進課
電話 0857‐26‐7159 ファクシミリ 0857‐26‐8171
https://www.pref.tottori.lg.jp/koureisyaanzenunten/
補助制度ページQRコード

【問い合わせ先】
県庁くらしの安心推進課
電話 0857‐26‐7159 ファクシミリ 0857‐26‐8171
県警察本部運転免許課
電話・ファクシミリ 0857‐23‐0110(代表)



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