動画で伝えるキノコの魅力~自然界での一期一会を楽しむ~
動画作品集『今日も大山きのこ日和』作者
白石 泰志さん
約7年前に県立博物館のキノコ観察会に参加し、その奥深さに魅了された。2017(平成29)年に制作したキノコの動画作品集『今日も大山きのこ日和』が中海テレビPAC大賞優秀賞に。ベーシックきのこマイスター(キノコのおいしさ、調理方法、機能などの知識に詳しく、その魅力を効果的に発信できると、(一社)日本きのこマイスター協会が認定した者)、自然観察指導員など多数の資格を持つ。大山町在住。
収録時間は32分。大山町立図書館や米子市内の一部のDVDレンタル店で借りられる
動画作品集に収録されたキノコは
大山とその周辺に繁殖するとされる約千種ものキノコのうち、よく観察されるツキヨタケ(有毒のキノコとして、県政だより10月号「お知らせ」に紹介。)やナラタケなど34種類です。大山には、風景や動植物など自然の魅力を伝える切り口が豊富。キノコもその一つだと紹介するのが制作の最大の狙いです。
なぜ、写真ではなく動画で
キノコは、実物と写真を比べても判別しづらいので、中には色や模様の微妙な違いで毒の有無が分かれる種もあります。その点、全体を多面的に撮影した動画なら判別しやすい。また、川や木々の音、時間経過を含めて、そこに生きるキノコのありのままの姿を伝えられます。作品集にはないですが、夜光るツキヨタケを星空とともに長時間露光で撮影した美しい動画もありますよ。
キノコへの思い入れが深いですね
天候次第で生息場所が変わるので、目当てに巡り合うのは大変ですが、そこに一期一会、宝探しのような面白さを感じます。また、キノコは枯れた植物や動物の死骸を分解して土に返す役割を担い、その土がさらに新たな動植物を育む。こうして生態系を支えているキノコこそが大山を作っているのではと思うほど魅力的な存在です。
今後の目標は
作品集第2弾の制作に向け、新たなキノコを撮影中。今後は観察会を開催し、若い人にも実際のキノコを見て、その魅力を感じてもらいたいです。
暗闇にぼんやり光るツキヨタケと星空(写真提供は白石さん)
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